素直で子どもだった、18歳の海外生活

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継続していく、海外生活

2013年からもスイスに拠点を置くことになったものの、この年からは滞在費、トレーニング費など全て自分で用意する必要がありました。

それでも海外で生活する時間が僕の競技人生に必要だと思った結果、More CADENCEで最初に取り上げてもらった「500社あたった」記事に繋がります。

500社はあたった。練習とバイト、スポンサー探しに明け暮れた日々/長迫吉拓インタビュー前編

僕には趣味が多いけれど、海外に行くのはそれを全て遮断することでもありました。しかしこれはトレーニングに100%挑める環境に繋がりました。

それでも、好きなカメラはどこにも持っていくことができます。自転車を通して行った場所は最高だったし、自分の好きな時間でした。

僕が海外で生活することで、一番良かったな思うことは、行動力がつくことだったり、決心力、覚悟、順応力、人脈……などなど、見えない力を見えないうちに手に入れられたことだと思います。

海外で生活していれば、時間にルーズな人がいたり、昨日と今日で言うことが180度違う人がいたって平気。それに対応する力だったり、ビビらない度胸だったり、「最終的に競技に繋がるもの」を得られたと思います。

ナショナルチームは「小さな外国」

今では海外に行けるチャンスが少なくなってしまったし、幸いなことにトラック競技は国内の環境が整っている。だからあえて環境を求めて海外に行く必要はないけれど、主要コーチ軍は全員外国人。つまり、外国の文化に触れるチャンスでもあります。

この環境でどうでもいい会話からコミュニケーション力をつけて、英語力を上げることはとても重要だと思う。

アリスの完璧な通訳があるから困らないだろうけど、競技を引退した後に、今の環境の良さ気づいた時には遅い。今すぐにでも行動に移して欲しいなって思います。

※アリス・ボナミ:ナショナルチームの通訳、主に短距離チーム担当

長迫吉拓

最後に、僕のBMXの区切りでもあった東京オリンピックまでのWCCチームメイトたちで作ったストーリーをご覧ください!