「ケイリンには幾通りものシナリオがある」マティエス・ブフリがトラック世界選手権2018ケイリン決勝を振り返る

誰か俺の前に出てこい!

コンディションは悪くなさそうでしたが、実際はどうでしたか?

見たとおり調子は良かったんだけどね。脚の感じも良かったし、決勝までは2回とも勝てたし。

決勝で負けてしまったのは、自分自身でコントロールできないものもある、ってことかな。

先頭で走っていた時「誰か俺の前に出てこい」って考えていたんだ。そうすれば少し休めて、再度アタックできるでしょ?でも、誰も前に出なかった。後ろでゆっくりとしていたよね。だから、自分で限界まで踏み込むしかなかったんだけど、勝ち切るだけの十分な力がなかったね。

河端朋之

どうすることもできない状況だったと?

決勝に上がる程に強い選手が5人いる中で、思う様にいかない事は沢山あります。今回は表彰台を逃したけど、自分の走りをホームバンクで見せれたことは良かったかな。でも、やっぱり表彰台に上がれなかった自分が残念だね。

それが、ケイリン

レース前に立てていた作戦はありましたか?

いつも何も考えないようにしてるんだ。ただ今回は1番前、ペーサーの後ろの位置だったから、誰かが上がってくるのを待っていたんだ。でも先行を限界まで頑張る結果になったよ(笑)フィニッシュラインが60m手前なら勝ててたんだけどなぁ…。

あの展開で、どうすれば勝てていたと思いますか?

今は周りのレベルがとても上がってきているから、決勝のあのレベル、ワールドカップですら2周逃げ切るのは厳しいと思うかな。特に世界選手権の場ではね。

あと付け加えるとしたら、ここのトラックは他と比べ、少し重いということもあるかな。

河端朋之

もし前に出るとしたら、誰が出ると思っていましたか?

レビだよ。彼が最も注意していた相手さ。

カーリンはあんまり気にしてなかった。河端は先行しないだろうし、いきなり来ると思ってたね。そしたら予想通り走って、良い結果を手に入れたよね(笑)

ラブレイセンに関しては経験が少なすぎて何とも言えないかな。彼のレースは、経験の無さが現れていた。

まあ、まとめると決勝は全くわからなかったということさ。

河端朋之

プエルタについては?

彼については判らない、それしか言えないかな。僕らは何度も一緒に走り、決勝でも何度も当たっているけど、僕と一緒で今まで世界選手権で勝ったことはない。ただ、この5年間の成績を考えると、彼が今回ケイリンで勝ったことに何も不思議じゃない。

プエルタ

皆に勝てるチャンスがあった、それが今回のケイリン決勝だったね。俺はレビが強いと思ってたんだけど、彼は3位だったでしょ?…僕も表彰台に乗りたかったよ。

それがケイリン、そういうことですね。

そうさ、タイムトライアルじゃないんだよ。ケイリンは一番速い選手が勝つのではなく、6人の選手が作り出す幾通りものシナリオがある。だから勝つのは難しいんだけど、それこそケイリンの面白さだと思うね。

だからブフリ選手はケイリンが大好きなんですね。

うん。

レースが終わった後、ケイリンのことは考えましたか?

最初はね。ただ、レースが終わって少ししたら頭の中は空っぽさ。寝れないけど、考えることもできなかった。良くないね。勝ってればこんなことにはなってないよ。

河端のメダルは、時が来たってやつ。

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