スクラッチ ルール

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熾烈なゴール争いが展開

大会2日目に行われた男子スクラッチ。エントリーしたのは日本から参戦の窪木一茂を含む22人。

窪木一茂

出場選手には、リオオリンピックのオムニアム・金メダリストのエリア・ビビアーニ(イタリア)、2021年の同種目欧州チャンピオンのルイ・オリベイラ(ポルトガル)、2016年のスクラッチ世界チャンピオンのセバスチャン・モラ(スペイン)、東京2020オリンピックのマディソンで銅メダルを獲得したドノヴァン・ゴロンダン(フランス)などの顔ぶれが並び、世界一を決めるに相応しいメンバーが揃った。

エリア・ビビアーニ

セバスチャン・モラ

ドナヴァン・ゴロンダン

レースが始まり、ゆったりとしたペースのまま20周が過ぎる。全体に大きな動きが無いまま進むが、残り40周を切ってファーストアタックを仕掛けたのは、ポーランドのバルトシュ・ルディク。しかし、この試みはすぐに集団に潰されてしまう。 残り36周でゲイビン・フーバー(アメリカ)とリース・ブリットン(イギリス)がアタックし、半周ほど後続を引き離すことに成功する。

残り30周となるところで、オランダ、ドイツを筆頭に、窪木を含む10人を超える選手たちが先頭のフーバーとブリットンに追い付き、再びメインの選手たちが前方に集まる。

その後も単発のアタックは続くが、決定的な動きには繋がらないまま迎えた残り8周。フーバーが再びアタックし、1/4周ほど集団を引き離して逃げきりを図ると、後続集団もそれに続いて徐々にスピードを上げていく。

残り5周となった終盤。有力選手たちが集団内でスピードを上げるなか、窪木は3番手と絶好の位置に付けるが、残り2周にして集団の先頭付近で囲まれてしまう。しかし最後まで諦めない窪木は、自分位置を少しずつ前方へと上げていく。

最終周回の最終コーナーを抜けると、ついに集団はフーバーを捕え、フィニッシュラインを通過。

集団の前方にいた窪木は、最後のスプリント勝負に出るものの表彰台にはわずかに届かず5位でフィニッシュ。並み居る強豪のなか、頭一つ抜け出したドナヴァン・ゴロンダン(フランス)が優勝を飾った。

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窪木一茂コメント

まずこの舞台に戻れたことがうれしいです。この2か月間を競技のために費やしてきて、良い結果を出せるということをコーチからも言われてきました。走っている中でも自信があり、最後のスプリント勝負も良い位置で絡めたので、それだけに結果は悔しいです。また来年世界選手権に戻ってきたいですし、しっかり練習してパリを目指したいです。