どこまで速くなる?『4強』時代のチームパシュート

2/3 Page

欧州の種目 ベテランの経験が活きたマディソン

男子マディソンの結果は、1位からデンマーク、イギリス、フランス、ベルギーの順となった。

出場は16チームだったが、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドを除く12チームは欧州勢。そしてアジア、アフリカからの出場国は『0』。自転車競技の大国でなければ踏み込む余地は無いのか?そう思えるようなスタートリストだった。

欧州で人気のある種目なだけに仕方がないことかもしれないが、オリンピックの種目としてどうなのか?そんな一石を投じる種目となったことは否めない。

一方でレースの方は、最高にスリリングな展開となり、会場も大いに盛り上がっていた。

この種目は「体力」「スピード」「チームワーク」「技術」そして「判断力」と自転車選手としての総合能力を求められる。他チームよりも年齢が高く、経験値豊富なデンマーク(ミカエル・モルコフ:36歳、ラッセ ノーマン・ハンセン:29歳のペア)が、終盤になるにつれレースを支配していった。

同じく表彰台に上がったイギリスは20代前半のチーム(マシュー・ウォールズ:23歳、イーサン・ハイター:22歳)、フランスも若いチームだった(ベンジャミン・トマ:25歳、ドノヴァン・ゴロンダン:20歳)。

イギリスもフランスも前半は勢いを見せるも、百戦錬磨のデンマークには敵わなかった、そんなレースとなった。改めて、マディソン種目の難しさ、そしてベテランの経験が活きるレースなのだと周囲に示したのではないか。

ロードレースで活躍する力 オムニアム

2/3 Page