梶原悠未のオムニアム銀メダル獲得をはじめ、数多くのドラマが生まれた、東京2020オリンピック。

延期の影響もあり有力者の引退などが相次いだが、実際のレースではベテランの活躍と若手の台頭が顕著となった。性別および短距離と中長距離に分けて、その模様を見ていく。今回は男子中長距離編。

どこまで速くなる?『4強』時代のチームパシュート

今大会のベストレースのひとつと言っても過言ではない、男子チームパシュートの決勝戦。

フィリポ・ガンナ擁するイタリア対世界記録保持チームとして臨んだデンマークの戦いは、序盤にイタリアが僅差でリードするも、中盤ではデンマークが巻き返し、そして最後はイタリアのエース、ガンナがチームを引っ張り加速することで再度逆転し、世界新記録(3分42秒307)を樹立、チームを優勝へと導いた。

2020世界選手権でデンマークによって樹立された世界新記録は3分44秒672。今回はそのタイムをさらに2秒以上上回り、世界の進化はコロナ禍でも止まらず、オリンピックという”最高の舞台”で、その進化の程を実感させるレースとなった。

3位にはオーストラリア、4位にニュージーランド。2020世界選手権大会の1位から4位まで(1位:デンマーク、2位:ニュージーランド、3位:イタリア、4位:オーストラリア)が順当に勝ち上がる結果。今大会の上位4チームが覇権を争う”4強時代”の到来と言えるだろう。

「ひとつの夢を達成したら、更なる夢を越える」とツイートしたガンナ。

最強のチーム!!?この写真を見て「これはっ!」となる人は30代以降かと・・・・

ベテランの経験 マディソン

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