変わらぬ顔ぶれの男子

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群雄割拠の女子

男子とは大きく異なり、オリンピックの舞台で表彰台のメンバーが一新したのは女子短距離。チームスプリントは相変わらず中国が連覇を果たしたものの、スプリントではケルシー・ミシェル(27歳:カナダ)が念願の金メダルを獲得した。

ケルシー・ミシェル

23歳から自転車競技に参戦。国際大会は存在感を示すものの、トップへはあとひとつ階段を上らなければならない……そんな印象を受けていたミシェルだったが、コロナ禍でのトレーニングが功を奏し、スプリントの頂点へと輝いた。

オレナ・スタリコワ

準優勝となったオレナ・スタリコワ(25歳:ウクライナ)も、近年はスプリントで頭角を現していたひとり。2020世界選手権ではミシェル同様トップまであと一歩といった実力だったが、東京オリンピックでは見事にレベルアップした姿を見せた。

リー・ワイジー

表彰台最後のスポット、銅メダルはリー・ワイジー(李慧詩、34歳:香港)となり、ドイツの若き至宝エマ・ヒンツェを下し、ベテランの意地を見せた。

シェーン・ブラスペニンクス

ケイリンでは、シェーン・ブラスペニンクス(30歳:オランダ)がオリンピック初出場にして金メダルを獲得。優勝を決めてから男子短距離チームのジェフリー・ホーフラントとキスをしていたことから「この2人付き合っていたの?」と思った方もいるのではないだろうか。

エルレス・アンドリュース

準優勝にはエルレス・アンドリュース(21歳:ニュージーランド)。完全にノーマークだったニュージーランドの若手が積極的なレースを見せて、表彰台に上がった。

銅メダルにはローリン・ジェネスト(23歳:カナダ)となり、直近の世界選手権で活躍した選手たち(ヒンツェ(ドイツ)/イ・ヘジン(韓国)/ステファニー・モートン(オーストラリア:引退)が全て入れ替わる、新たな時代の到来を告げた。

ドイツの絶対チャンピオン、クリスティーナ・フォーゲルが2018年の事故によって走れなくなってからの”空位”はリー・ワイジー(李慧詩:香港)やエマ・ヒンツェ(ドイツ)が得てきたが、この東京では新たにブラスペニンクスとミシェルが頭角を現す結果となった。

しかしレースを見るにトップ選手たちは実力伯仲なのが女子短距離。今後の選手たちの成長によって勢力図が変わることは間違いないだろう。いずれにしても女子の短距離は、まだまだ日本を含めて各国にチャンスがある。

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