1回戦 脇本雄太
脇本は、先に出場した男子スプリントでは、予選の200mタイムトライアルで9秒518の日本新記録を出して本選に進んだものの、3回戦敗者復活戦で敗退とこちらも悔しい思いをしている。しかしこの時の予選を走った感触と本選を戦った経験は、このケイリンに向けて好材料となっているはずだ。
メンバーは脇本のほか、カナダのニック・ワメス、コロンビアのケビン・キンテロ、チェコのトマシュ・バベク、ニュージーランドのカルム・サンダース、そしてスリナムのジャイール・ジョンエンファ。いずれの相手に対しても力は脇本が一枚上とみる。
周回中の並びは、前からチェコのバベク、カナダのワメス、コロンビアのキンテロ、その後ろに脇本、スリナムのジョンエンファ、そして最後尾にニュージーランドのサンダース。
レースは残り2周を前に、5番目につけていたスリナムのジョンエンファが前に上昇してきたところから動き出した。ジョンエンファはそのまま先頭へ、その後ろはチェコのバベクとコロンビアのキンテロが並走状態。
その様子を見て後方の脇本が踏み出した。進路を外にとって前の選手を次々に追い抜いていく脇本。ロングスプリントは脇本が最も得意な攻撃パターンだ。
脇本は先頭でフィニッシュラインを駆け抜けて1回戦1着。快心の走りで準々決勝進出を決めた。
男子ケイリンは、トラック競技最終日となる8日に、準々決勝、準決勝、そして決勝が行われ、金メダルの行方が決まる。
Text:伴達朗
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