オムニアム
1人で4種目を走り、合計ポイントで競うオムニアムは、男子が8月5日に行われ、女子は最終日の8日に行われる。
男子オムニアムの優勝候補は、現世界王者のベンジャミン・トマ(フランス)。首位に立っていたとしてもポイントを取りに行こうと自ら動くアグレッシブさを持ち、何度アタックを打ってもスピードが落ちない圧巻の走りに驚かされるはずだ。
ロードレースでワールドチームに所属するマシュー・ウォールズ(イギリス)、ロジャー・クルーゲ(ドイツ)、エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)、アルベルト・トーレス(スペイン)らは、ロードレースで培った地脚の強さや高いスピード領域を保ち続けられるエンデュランス能力を見せてくれるだろう。
他にも、ヤン・ウィリアム・ファンシップ(オランダ)、スチュアート・キャンベル(ニュージーランド)、ケニー・デケテル(ベルギー)がこれまでのワールドカップや世界選手権で結果を出してきており、優勝候補の一角を担う。実力が拮抗する中で、高いスピード域からのアタックの打ち合いの展開が予想される。
そんな中で日本から出場するのは橋本英也。ワールドカップや今年のネーションズカップなどでも成績を残してきており、アジアでは敵なしと言ってもいいはずだ。昨年の世界選では高いスピード域での展開に苦戦を強いられたが、延期の1年でエンデュランス能力を磨き、持ち前のスピードと展開の上手さを武器に戦う。
女子オムニアムの優勝候補はなんといっても現世界チャンピオン、日本代表の梶原悠未だ。
4種目全てにおいて、目的に応じてオフェンシブにもディフェンシブにも走ることができる梶原だが、特に第3種目のエリミネーションは、梶原が大学院での研究テーマともしており、集団内での位置取りの上手さが光る。
他国の選手に比べて体格は小柄ながら、全く引けを取らないフィジカルやメンタルを持ちあわせており、スピード、パワー、戦略にも長ける。
対抗は、前回のリオ大会まででオリンピック4勝をしているローラ・ケニー(イギリス)を筆頭に、これまでの世界大会で結果を残してきているジェニファー・バレンテ(アメリカ)、キルスティン・ウィルト(オランダ)、レティシア・パテルノステル(イタリア)らとなるだろう。
男子注目選手&出場種目
選手名 | 国名 | チーム パシュート |
マディソン | オムニアム |
橋本英也 | 日本 | – | – | ○ |
ゲイビン・フーバー | アメリカ | − | ○ | ○ |
シモーネ・コンソーニ | イタリア | ○ | ○ | − |
エリア・ヴィヴィアーニ | – | ○ | ○ | |
フィリッポ・ガンナ | ○ | – | − | |
イーサン・ヘイター | イギリス | ○ | ○ | − |
マシュー・ウォールズ | – | ○ | ○ | |
ヨエリ・ハヴィック | オランダ | – | ○ | – |
ヤン・ウィリアム・ファンシップ | − | ○ | ○ | |
シュテファン・ビッセガー | スイス | ○ | − | − |
アルベルト・トーレス | スペイン | − | ○ | ○ |
ラッセノーマン・ハンセン | デンマーク | ○ | ○ | − |
ジュリアス・ヨハンセン | ○ | – | – | |
フレドリック・マドセン | ○ | – | – | |
ラスムス・ペデルセン | ○ | – | – | |
テオ・レインハート | ドイツ | ○ | ○ | − |
ロジャー・クルーゲ | – | ○ | ○ | |
コービン・ストロング | ニュージーランド | ○ | – | – |
スチュアート・キャンベル | − | ○ | ○ | |
ベンジャミン・トマ | フランス | − | ○ | ○ |
ケニー・デケテル | ベルギー | – | ○ | ○ |
女子注目選手&出場種目
選手名 | 国名 | チーム パシュート |
マディソン | オムニアム |
梶原悠未 | 日本 | – | ○ | ○ |
中村妃智 | – | ○ | − | |
クロエ・ダイガード | アメリカ | ○ | – | − |
ジェニファー・バレンテ | ○ | ○ | ○ | |
レティシア・パテルノステル | イタリア | – | ○ | ○ |
ケイティ・アーチボルト | イギリス | ○ | ○ | − |
ローラ・ケニー | – | ○ | ○ | |
アネット・エドモンドソン | オーストラリア | ○ | ○ | ○ |
キルスティン・ウィルト | オランダ | – | ○ | ○ |
ダリア・ピクリク | ポーランド | − | ○ | ○ |
マリア・マルティンス | ポルトガル | – | − | ○ |
詳しくは下記サイトから
東京オリンピック 公式サイト
Text : 滝沢佳奈子(サイクルスポーツ)