ケイリン
男子ケイリンは、8月7日に予選、最終日8日に決勝が行われる。
スプリントと同じく新田祐大と脇本雄太が出場。脇本は特にケイリンでの金メダルを目標に据える。
昨年の世界選手権では、オランダのハリー・ラブレイセンに次ぐ2着となった脇本だが、延期の期間で、今まで手が回りきらなかった空力の良さを追求し、昨年までとはまた違うフォームに改良。頂点を目指す。
新田は、今年4月のオリンピックテストイベントや5月のネーションズカップでは、”覚醒”とも言えるような強さを垣間見せており、トップ選手が集結するこの東京オリンピックでどのような戦いを見せてくれるか楽しみな要素の一つとなっている。
ケイリンでも優勝候補筆頭は、やはり圧倒的な力を持つラブレイセン。単純な力比べとなると厳しい面も出てくるかもしれないが、レースは水物だ。一番強いからといって必ず優勝できるとは限らない。だからこそ面白いのだ。
前回のリオオリンピックで、出場種目全てで金メダルを持ち帰っているジェイソン・ケニー(イギリス)やジャック・カーリン(イギリス)、アズジルハスニ・アワン(マレーシア)、さらにはケイリンのみの出場となるマティエス・ブフリ(オランダ)なども日本ナショナルチームにとって手強い相手となりそうだ。
女子ケイリンは8月4日に予選、5日に勝ち上がり選&決勝だ。
日本からは小林優香が出場。小林は、スプリントよりもケイリンに重点を置いており、母国開催となるこの東京オリンピックでのケイリンの金メダル獲得を最大の目標とする。
今年5月に香港で行われたネーションズカップのケイリンでは、前世界チャンピオンのリー・ワイジー(李慧詩:香港)をついに敗り、拳を掲げた小林。昨年の世界選手権では、ケイリンの決勝まで勝ち上がることが叶わなかったが、今大会で競技は最後と決め、冷静に、しかし熱く闘志を燃やす。
スプリントと同じく、優勝候補として上がるのはエマ・ヒンツェ(ドイツ)だろう。昨年の世界選手権ケイリンでのラスト2周、誰にも先頭を譲ることなくフィニッシュラインへと駆け抜けた圧巻の走りは、あまりに衝撃的だった。同じくドイツのリー ソフィー・フリードリッヒも世界選では決勝に進んでおり、層の厚さは明らかだ。
韓国からトラック競技ただ一人出場するイ・へジンの最後の伸びにも要注目だ。
男子注目選手&出場種目
選手名 | 国名 | チーム スプリント |
スプリント | ケイリン |
新田祐大 | 日本 | – | ○ | ○ |
脇本雄太 | – | ○ | ○ | |
デニス・ドミトリエフ | ロシア | ○ | ○ | ○ |
ジャック・カーリン | イギリス | ○ | ○ | ○ |
ジェイソン・ケニー | ○ | ○ | ○ | |
マシュー・グレーツァー | オーストラリア | ○ | ○ | ○ |
ロイ・バンデンバーグ | オランダ | ○ | − | – |
ジェフリー・ホーフランド | ○ | ○ | − | |
ハリー・ラブレイセン | ○ | ○ | ○ | |
マティエス・ブフリ | – | – | ○ | |
セルゲイ・ポノマリョフ | カザフスタン | – | ○ | ○ |
シュティファン・ボティシャー | ドイツ | ○ | ○ | ○ |
マキシミリアン・レビ | ○ | ○ | ○ | |
ニコラス・ポール | トリニダードトバゴ | – | ○ | ○ |
サム・ウェブスター | ニュージーランド | ○ | ○ | ○ |
マテウス・ルディク | ポーランド | ○ | ○ | ○ |
アズジルハスニ・アワン | マレーシア | − | ○ | ○ |
女子注目選手&出場種目
選手名 | 国名 | チーム スプリント |
スプリント | ケイリン |
小林優香 | 日本 | – | ○ | ○ |
アナスタシア・ボイノワ | ロシア | ○ | ○ | ○ |
ミシェル・ケルシー | カナダ | – | ○ | ○ |
イ・へジン | 韓国 | – | ○ | ○ |
エマ・ヒンツェ | ドイツ | ○ | ○ | ○ |
リー ソフィー・フリードリッヒ | ○ | ○ | ○ | |
アンドリューズ・エレッセ | ニュージーランド | – | ○ | ○ |
マチルダ・グロ | フランス | − | ○ | ○ |
リー・ワイジー | 香港 | – | ○ | ○ |