女子マディソン

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オムニアム予選&男子マディソン

オムニアム予選

スプリントの予選が行われた後には、二日目に行われるオムニアムのための予選としてポイントレースが2組に分けて行われた。1組目は、ナショナルチームの窪木一茂が独走で勝利。2組目は4名でのスプリント勝負を同じくナショナルチームの兒島直樹が制した。それぞれ上位10名の全20名が翌日のオムニアムに出場することとなる。

男子マディソン

14時50分からは、全18チームにて男子マディソンのレースが70周回で行われた。ここでもポイントレースで活躍したナショナルチームの二人が圧倒的な強さを見せつける。

序盤からアタックの打ち合いとなり、動きが活発に。数名の逃げグループができたと思えばすぐに吸収される展開が続いた。

スピードの速い展開に、レースを降ろされてしまうチームが続出。そんな中、ナショナルチームの兒島がアタックすると、単独で抜け出した。ペアの窪木と交代をしつつ、その勢いのまま集団との差を一気に半周ほどまで広げる。6周ごとに訪れるポイント周回で着実に先頭でポイントを稼ぎつつ、徐々に集団後方との距離を縮めてラップ。

しかし1ラップで満足することはなく、さらに前へ前へとナショナルチームはレースを展開させる。その動きに乗ったチームブリヂストンサイクリングとともに再び抜け出し、集団をラップしにかかる。他チームはこぼれたポイントをただ拾うのみとなってしまった。

結局、ナショナルチームは初回とラップしたすぐ後の回のポイント周回以外全てでポイントを重ね、最終フィニッシュすら1位をもぎ取り、唯一3桁のポイント数を獲得して完全優勝を果たした。

公式のマディソンレースは初めてだったという兒島は、普段のトレーニングから大学(日本大学)の大先輩にあたる窪木とペアを組むことが多いと話す。兒島は今回のレースについてこう語る。

「交代の仕方とかも結構事前に教えてもらってたので、今回それを実践することができて、交代もうまくできたって感じです。
結構序盤から(アタックに)行ったというのもあって、脚が削れていて、最後の方に3ラップ目もしたかったんですけど、自分の脚がなくて、ちょっと足を引っ張っちゃったかなってところがあって、そこは申し訳なかったなと思いますね。でも序盤に逃げを作れたのは、すごく良かったかなと思っています」

一昨年、ナショナルチームで東京五輪の枠を争った窪木は、約1年間の競輪養成所での生活を経て、また中距離トラックレースやロードレースでの上位争いの場面にも復帰をしてきている。

学生が中心の今回のレースではやはり実力が抜きん出ている窪木だが、完全にこれまで通りというわけではないようだ。直近では、中長距離に必要なエンデュランス能力を取り戻すようトレーニングを行なっていると話す。

「競輪学校中に長い距離を踏めてなかったので、中距離の練習に耐えられる体作りはしてるんで、すごく練習時間を長く取ったりとか、ロードでの練習がすごく多いです。でもまだ全然戻ってきてないです。それと同時に競輪の力も伸ばしていこうと思ってるので、そこの挑戦というのが今が課題ですね」

エンデュランス、いわゆるロードレースやトラック中距離種目と競輪のような短距離種目を高いレベルで両立させたいと窪木は言う。一見相反するような挑戦がどういった形で実を結ぶのか、楽しみにしたい。

大会二日目の4日(日)には、朝9時より男子ケイリン、女子オムニアム、男子オムニアムが行われる。

男子マディソン リザルト
1位 ナショナルチーム(窪木一茂、兒島直樹) 106pts
2位 チームブリヂストンサイクリング(山本哲夫、河野翔輝) 58pts
3位 中央・明治(馬越裕之、小林右京) 13pts

第7回JICF国際トラックカップ・全日本学生選手権オムニアム1日目結果(PDF)

Text & Photo : 滝沢佳奈子(サイクルスポーツ)