新田祐大先生が思う「紙一重」
トップアスリートとは?の話に入る前に、「短所と長所は紙一重」だと語る新田先生。紙一重、つまり短所は長所に近い物と考えた方が良いと説明する。
「僕は都合の良いように解釈する癖がある」
「できないとは言えない」
このようなことを短所として挙げたが、「都合が良いように解釈する癖」は見方によっては「何かとポジティブシンキング」とも言える。脳内変換をすることによって、短所も長所に出来るとのこと。
「できないと言えない」ことも自身の短所だが「言ってしまった事はひとまず実行」することによって、レベルアップが可能だと語る。結果がダメだったとしても心配せず、「まずは挑戦することが大事」と、自身の経験を基に語りかけていく。
“トップアスリート”とは?
講演会は本題へ。「あなた達が想い描く、トップアスリートとはどのようなイメージですか?」そう問いかける新田祐大先生。その問いに対し、次々と手を挙げる生徒たち。
「優しくて強そう」
「オーラが出ている人」
「努力が出来る人」
それぞれの生徒の答えに「なるほど〜」と納得したり、驚いたりする新田先生。そして止まない挙手の数々。
子どもたちの答えを一通り聞いたところで、新田先生は自分が子どもの頃に描いていたアスリート像、そして実際にトップアスリートになるまでの経験を経て、今自分が感じるトップアスリートとは、を語る。
「子どもの頃は、キラキラしていて格好良い存在だと思っていた。でも実際は苦しいことばかり。過度のストレスで全身に謎の湿疹が出たこともある」
子どもたちが思い描くスーパースターの姿でなく、自分のリアルを見せていく新田先生。
「それでも自分を支えてくれるスタッフ、サポートをしてくれる人のためにも決して諦めることは許されない。自分が走らなければ、周りの人の努力が無かったことになってしまう」
個人競技でも団体競技でも関係なく、スポーツが出来る環境を作ってくれている人たちがいなければ成り立たない。だからこそ苦しい時に諦めることは出来ないと熱が入る。