元世界女王、五輪のスタートラインへ

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養成所生活を経て

Q:卒業したからこそ言える、養成所マル秘エピソードがあれば教えてください。

原則として22時消灯・就寝なのですが、土曜の夜はみんなで集まることもありました。ほかにも色々ありますが、秘密にしておきます(笑)

Q:では、養成所入所前と入所中に心がけるべきことや、やっておくべきことは?

10ヵ月は長いようで短いので、やろうと思ったことはすぐ実行すること、時間を大切にするということですね。

入所前なら、日記をつけると良いかもしれません。毎日「自習時間」があるのですが、書く習慣をつけておかないと苦労します。

生活面でいうと、就寝時間などが決まっているので、早寝早起きの習慣をつけるのも良いかなと。最初は環境への対応で精一杯になりがちなので、こういった小さなことを入所前から習慣づけるのが大切なのかなと思いました。

Q:ガールズケイリンとトラック競技両立の理由は?

小林優香選手や鈴木奈央選手など、競輪選手でありながら自転車競技をする姿がかっこいいなと思って、どちらでも輝ける選手になれたら、と思ったのが理由ですね。

競輪選手になろうと思ったのは、小さいころからスポーツを職業にしたいと思っていたのと、3年間自転車競技をやってきて「楽しい」と実感したのがあって。自転車競技がどんどん好きになって、その先にガールズケイリンの存在を知って、自分の好きな自転車を職業にできるなんて幸せだなって思ったのがきっかけです。

Q:トラック競技を続ける理由として、ジュニアポイントレース世界選手権優勝は大きいですか?

内野艶和がジュニア世界選手権で優勝、初出場の金メダル獲得/2019ジュニア世界選手権トラック

そうですね、世界選手権での優勝は大きいです。国内の大会であっても、沢山キツい練習をしてきた結果として勝つこと、楽しさ、嬉しさが忘れられないです。「また勝ちたい」という気持ちがあるから、辞められないです。

Q:競輪選手では新人、トラック競技のエリートカテゴリーでは1年目。そしてチーム楽天Kドリームスでも最年少ですね。

最年少だからこそ、ナショナルの先輩方と一緒に練習できるのは良いことだと思っています。今この時間を大切に、自分が出来ることに沢山チャレンジして、もっと強くなりたいです。

カテゴリについての解説はこちら:ジュニア、U19、エリート、マスターズ……自転車競技の出場区分「カテゴリ」を解説

Q:マディソンについては?

まだナショナルチームでの活動は1回も無いんです。去年の全日本選手権(2020年11月)で吉川(美穂)さんと走ったのが初めてだったんですけど、すごく難しくて・・・不安はあります。

Q:養成所で同期の吉川選手もチームメイトとなりますが、ライバル意識はありますか?

自分はレース系が得意で、吉川さんはタイム系が強い。自分よりもはるかに短距離・中長距離でタイムが良くて羨ましいなと思っています(笑)それから脚質も異なりますね。

ライバル意識はもちろんありますが、自分も吉川さんみたいにどちらも走れる脚質だと良いなと思っています。

吉川さんとは養成所では部屋も同じでした。生活面でも頼りになる方です。

底上げが必要

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