橋本、近谷のデッドヒート
男子のレースは29人がエントリー。ここまで出場5種目中4種目で優勝してきている橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)、2種目で優勝している近谷涼(チームブリヂストンサイクリング)などが出場。
レースは半分を過ぎたところで大きく動き出す。残り40周ほどとなったところで橋本、近谷のブリヂストンコンビと佐藤健(熊本県自転車競技連盟)、小出樹(京都産業大学)の4人がアタックを決めて集団前方へと飛び出す。
そしてこの4人がローテーションをしながらポイントを重ねつつ、集団を一周追い抜きするために周回を重ねていく。残り20周を切ると逃げ集団がメイン集団に追い付き20ポイントを加算。この時点で4人の中から優勝者が出ることは事実上決定した。
残り12周、13回目のポイント周回を前にしての暫定順位は1位が橋本で44ポイント、2位が近谷で37ポイント、3位は小出で31ポイントとなっており、優勝争いは橋本、近谷の勝負となる。
そして13回目のポイント周回前に近谷が単独で飛び出す。ポイント周回を1着とし、合計ポイントを42として橋本に2ポイント差で迫り勝負は接戦となる。
しかし残り6周となる14回目のポイント周回では橋本が1着を獲り、再びリードを広げることに成功する。近谷は集団内でポイントを獲得出来ずに苦しい最終局目となった。
残すは最終周回のダブルポイント。だが橋本はこの周回で近谷を突き放し1着を獲得し、合計ポイントを59にまで伸ばし、大会最終種目を見事な勝利で飾った。
橋本はこの種目の優勝で出場6種目中5冠(オムニアム、エリミネーション、スクラッチ、チームパシュート、ポイントレース ※マディソンだけ2位※)を達成し、改めて東京オリンピックの中長距離の男子代表には「橋本しかいない」と周囲に実力を認識させる大会とした。
2位は熱戦を繰り広げた近谷涼で42ポイント、3位には終盤にポイントを得て順位を上げた佐藤健が入った。
男子ポイントレース最終結果
優勝)橋本英也(チームブリヂストンサイクリング)59ポイント
2位)近谷涼(チームブリヂストンサイクリング)42ポイント
3位)佐藤健(熊本県自転車競技連盟)33ポイント