2020年10月28日、競輪選手で自転車トラック競技の東京オリンピック代表内定者でもある新田祐大が、岡山県の高校生を対象にオンラインで講演を行った。

コロナ禍を生きる高校生に

今回講演が行われたのは、岡山県の高校の2年生。本来なら修学旅行の準備のためのロングホームルームの時間だったが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、修学旅行が中止に。なおこのロングホームルームも学年全体が集まるものではなく、各教室をオンラインで繋ぐ形で行われていた。いろんな意味で時代を感じさせる対策である。

代替として行われる校内イベントの説明などの後、突然動画が再生される。

「どーもみなさん、こんにちは!・・・これはライブ映像なので、反応していただけると嬉しいです」

1分間の紹介動画の後、登場したのは新田祐大。自宅からオンラインで約30分間の講演を行った。ロンドンオリンピックの後、武者修行として向かったオーストラリア・アデレードにて、この高校の先生と知り合った縁が今回の講演につながった。

「世の中の状況もあり、いろんな面で残念な思いをしていると思います。でもこれを、ぜひ将来の糧にしてほしい。例えば今回、みなさんは修学旅行が中止になりましたが、代替イベントを先生たちが企画してくれました。『1人だけ行けなかった』ではなく『みんな行けなかった』上に、『だからこその特別イベントがあった』。もしかしたら修学旅行以上の思い出を共有することができるのかもしれません。

僕自身の話をすると、東京オリンピックが延期になったことはとても残念でした。でも自分自身の経験値として捉えれば、必ずしも悪いことではないと考えています」

と、それぞれの場所でコロナ禍の時代を生きる仲間としてエールを送った。

新田祐大、しくじりを語る

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