東欧ベラルーシで開催の『2019-2020トラックワールドカップ第1戦』は11月3日、大会最終日に男子スプリント決勝が行われ、オランダのハリー・ラブレイセンが同じくオランダのジェフリー・ホーフラントを制して優勝。今大会、チームスプリント、ケイリンとあわせて3冠を達成。マティエス・ブフリも銅メダルを獲得し、表彰台をオランダ勢が独占した。日本から出場した小原佑太は優勝したラブレイセンに2回戦で破れ15位。
予選
ヨーロッパ勢を中心に世界のトップスプリンターが集結した男子スプリントは、予選からこれまでにないハイレベルな戦いとなった。
日本からは前日のケイリンに続き小原佑太が参戦。大会前には「自己ベストが9秒84なので、9秒7を出してトーナメントに繋げていきたい」と意気込みを語っていた。
例年、9秒7台を出せば上位に食い込んでもおかしくないタイムなだけに、自己記録更新がトーナメントを優位に進める基準となる。ワールドカップ初出場の小原は第1走目。ケイリンでの落車の影響も心配されたが、タイムは9秒894。目標には届かなかったものの、ほぼ自己ベストのタイム。
幸先の良いタイムと思われたが、ここから世界のスプリンターたちが次々と小原のタイムを上回っていく。
トップタイムは今年の世界王者、オランダのハリー・ラブレイセンで9秒465。続いて、今年の世界選手権決勝でライブレイセンと死闘を演じたオランダのジェフリー・ホーフラントが9秒502。
さらに上位4人が9秒5台、上位10人が9秒7台を上回ることになった。
結果、小原の予選順位は16位。トップ20人が9秒台という異次元のスピードバトルで男子スプリントの幕が開いた。