7年ぶりに行われた海外のトップ選手が一時的に日本の競輪に参加する『競輪ワールドシリーズ2026』。6月の防府開催を皮切りにここまで9ラウンドを消化し、最終戦は8月30日~9月1日に川崎競輪場で実施された。

今回では男子はハリー・ラブレイセン(オランダ)。ここまで18走で17回の1着。唯一の負けはG3での先行の末にジョセフ・トゥルーマン(イギリス)に差されて3着になった決勝のみ。ほぼパーフェクトな結果を残しているオランダの英雄は、最終ラウンドでも1日目、2日目を1着で決勝進出を果たした。迎えた今年の日本競輪での決勝。レースは後方からの展開となり、警戒網を敷かれたラブレイセンは3度のブロックをかわして、最後は上がりタイム(最終200mのタイム)でバンクレコードタイとなる10秒5を記録して1着。3日間を通じて1着を得て、完全優勝を果たした。

「ブロックを受けることは想定していましたが、予想以上に厳しかったです。今回はブロックに合いすぎていろいろと考えてしまいました。それもあって、思い切りの良い走りはできなかった形です。ただ結果的に勝てて良かったです。でも3カ月間とても楽しめたし、友達、ファンをたくさん作れたと思います。日本の選手には尊敬の意を示したいと思います。この場所で、この国でレースに参加できたことを誇りに思います」

合計で19走して18回の1着。結果的にはパーフェクトと言って良いが、その点については「(唯一負けた)G3では安全も考えて速く動き過ぎました。それが無ければパーフェクトで終われたと思います。1番難しかったレースは岐阜の決勝ですね。山口選手を超えていくのはとても大変でした。でもトゥルーラブライン(ラブレイセン-トゥルーマン)を組めたので、思い出に残りました」と振り返った。

同決勝を走った中川誠一郎とのオリンピアン同士の写真撮影

女子にはヘティ・ファンデルワウ(オランダ)とマチルド・グロ(フランス)。ファンデルワウは18走して14回の1着、グロは18走して9回の1着と、どちらもラブレセインには及ばない結果だが、どちらもこの開催では1着で2日間を勝ち上がり、強さを見せて決勝へと進出した。

7番:ファンデルワウ 5番:グロ

ファンデルワウとグロの今年最後となる日本競輪でのレース。2人は後方に位置したため、全体の意識が後ろに集まる。その2人が動き出すとレースは活性化し、先頭争いではグロがファンデルワウに並走しながら両者の一騎打ちとなった。結果はグロが先着し、優勝。今シリーズでは苦しんだグロが2回目の優勝を決めて、有終の美を飾る形となった。

レース後には第1ラウンドでの失格から始まってのシーズンを振り返った。「今回の川崎で優勝できたことは嬉しいことですが、アップダウンの激しいシーズンでした。最後を上手く締めくくることができて良かったです。来年も戻ってこれるのであれば、戻ってきたいです。これからは1度、世界選手権に集中します」

一方、最後のレースでグロに敗れたファンデルワウ。同じくシーズンを振り返る質問を受けると「とても特別な、良い経験ができました。来る前は他者への尊敬にあふれた国かと思っていて、その通りではありましたが、加えて様々なことが整えられていてビックリしました。千手札を交換しながらガールズケイリンの選手たちと友達になれましたし、レースの経験もたくさん積めたので、良かったです」と語る。

次の世界選手権について問われると、「タイトル(3種目)を守らなければいけないので、これからはトレーニングに集中して戦いに臨む」と言葉に力を込めた。

次のページでは男子と女子の決勝レースの振り返りをレポートする。

決勝レースレポート

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