7年ぶりの開催となった今年の『競輪ワールドシリーズ2026』。9月の最終レースに向けて、世界トップのスプリンターたちが日本に集い、自転車競技の「ケイリン」ではなく、日本の「競輪」に挑戦するレースが全10開催行われる。開幕戦となったのは山口県の防府競輪場。防府市にとって、この「競輪ワールドシリーズ」はどんな意味を持つのか。その想いを防府市文化スポーツ観光交流部次長/競輪局長の工藤康彦さんに語っていただいた。

Q:ついに開幕しましたね。最初の開催となりましたが、いかがでしょうか?

今回の『競輪ワールドシリーズ2026』は7年ぶりの開催で、しかも防府に来ていただいている選手は、ラブレイセン選手、トゥルーマン選手、アンドルーズ選手とグロ選手という、4人の素晴らしい選手に来ていただいています。

だからこそ防府競輪としても、できるだけのことをしたい気持ちがあります。しかし開催が水、木、金の平日ということで、お客様に入ってもらうにはとても厳しい状況でした。とはいえ7年ぶりの開催ということで、どうにかしてお客様に来ていただきたく様々な準備をしました。

その1つとしてyabさん(山口朝日放送)による共同冠開催としてご協力いただいております。先日もJAPAN TRACK CUPの際には一緒に伊豆まで取材に行き、その内容を山口の情報番組で流しました。素晴らしい選手たちが防府の地で、競輪ワールドシリーズとして走ってもらえるということで、素晴らしいレースをお客様に見せることができると思います。

Q:何がそこまで力を入れる理由になったのか、その点についてお聞きできますでしょうか?

7年ぶりの開催ということと、やはりパリオリンピックで金メダルを獲った選手が男女ともに来るということで、それだけの素晴らしい選手をお客様にぜひとも観ていただきたいという想いからです。また競輪ワールドシリーズの初戦ということもあるので力を入れています。開幕戦でお客様がいないようなレースにはできませんから、平日でお客様を集めるのは厳しいものの、そのあたりは様々な手段を講じてきました。チラシにしても、折り込みで市内全戸配布したり、yabさんのテレビ局で半月前からCMを流したり、情報番組での告知をしたりして、前検日には今回参戦する外国人4選手に市長への表敬訪問にもお越しいただいたところです。

そういったPRをすることによって、市民の皆さんにより関心を持っていただきたいという想いもありました。

Q:工藤さんにとっても、もちろんこの開催をすること自体が大変だったということもありますが、ワクワクするような開催にはなっていますね?

ワクワクといえばワクワクなんですが、伊豆の養成所に取材に行ったり、民間ポータルさんにもいろんなご協力をいただいたりしながら、どうにかしてこの大会を成功させたい、盛り上げたいと職員一丸となってやっております。

Q:まだ始まったばかりではありますが、 1日やってみて、やっぱりやって良かったという気持ちはありますか?

はい。初日は平日にも関わらず、多くのお客様にお越しいただいて、正直私もこれだけ来ていただけるとは思っていませんでした。びっくりしています。ただちょっと残念なのが、12レースあって、その12レースを全てお客様に完璧な状態で見せられなかったという部分です。

7車がフルに入った状態でお客さんに見ていただきたいという思いがありましたが、この開催は残念ながら初日は、一部レースが5車立てということにもなりましたし、2日目からは残念ながら1レースカットということにもなっています。これはお越しいただいたお客様はもちろん、全国のお客様に本当に申し訳ないと思っております。

様々な事情はあるでしょうが、世界で活躍する選手と日本の選手が切磋琢磨することで、もっと自分の力がアップするとか、レースでしか感じられないことを他の競輪選手にも感じていただきたいと思っています。日本の選手が海外の金メダリストなどと互角に戦うと、今まで競輪ファンでなかったお客様もファンになってくれると思います。一方で元々の競輪ファンも、やっぱり競輪って面白いなと思ってくれるとも思っています。

Q:まさしくそこです。このサイトもそういう想いで情報発信をしています。

是非とも、ファンの前で熱いレースを見せていただきたいと思います。また最終日には、元Kー1ファイター・ONE champions世界王者の武尊さんや、レースが終わった後にはなりますが、今回参戦の外国人選手の4人と長州力さんで、防府でおなじみの「餅まき」を盛大に行います。5,000個の餅まきと世界のお菓子まきをやりますので、皆さまぜひお越しください。

Q:最後に1点。 初日に高校生がバンク内で20人、 30人ぐらいいましたよね?どういった経緯でしょうか?

こちら側から地元の高校の方にご提案させていただきました。 バンク内観戦していたのは、市内の自転車競技部がある高校の2校なんです。

その1校が清水裕友選手の出身校であり、もう一つが今は熊本支部に移籍した宮本隼輔選手の母校です。選手の後輩たちが今一生懸命に防府のバンクで毎日のように練習しています。

国際大会で活躍している、ましてやオリンピックで金メダルを獲ったような選手たちを目の当たりにできるチャンスはなかなかないので、それぞれの高校の方に紹介をさせていただきました。

「競輪ワールドシリーズ」は単なる開催ではなく、地域と競輪を、そして競輪を世界へと繋げる重要な大会となっている。More CADENCEでは、この「競輪ワールドシリーズ」を重点的にカバーしていく予定。世界のトップライダーたちが日本に来ることにより、競輪を通じて日本も世界も盛り上がっていく。そんな循環が生まれる試みを追っていく。

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「競輪ワールドシリーズ」とは?

1982年より「国際競輪」としてスタート、2009年より「短期登録制度」として行われていた外国人選手招聘レース。新型コロナウイルス感染症の影響などもあり2020年度以降中断されていたが、7年の時を経て復活する。

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