太田海也 インタビュー
Q:今日1日を振り返ってみていかがでしょうか?
予選で自分の力を発揮できなかったことが、早い段階での敗退につながってしまったと思います。
Q:その予選は9秒560。ご自身の評価としてはいかがですか?
バンクのコンディションも含めて、9秒2から3を狙っていたので、すごく受け入れ難いものでした。
Q:太田選手だけでなく、日本勢がうまく走れていないような印象を受けました。
伊豆とはバンクの形が違っていて、そういった練習を詰めてすることができなかったのが要因だと思います。
Q:準々決勝で対戦したマシュー・リチャードソン選手は予選1位。シードを受けていましたが、体力的な部分の影響はありましたか?
いえ、体力的な部分は気にはなりませんでした。
Q:準々決勝1本目は、少し判定に疑問が残る部分がありました。
自分としても、ラインはしっかりと締めていたつもりでした。そこを抜かれたというのは、ジャッジの部分で運が味方しなかったかなと思います。リチャードソンと僕は、すごく均衡した力で戦っているので、0.01秒反応が遅れてしまうだけで取り返しのつかないレースになってしまう。自分の力ではどうしようもない部分も、味方につけなければならないと感じています。
Q:2本目。最後はギリギリまで追い込んだ形でしたが、ご自身の感触は?
届いていないという感覚はありました。残り半周のところでも、これまでのリチャードソンとはまったくスピード感が違い、すごくレベルアップしているなと感じました。僕ももっと進化する必要があるな、と今日のスピードを体感してあらためて思いました。
Q:今後の課題はどのような部分になるでしょうか?
日本チームには、サトミナ(佐藤水菜)さんを含めて世界のトップスプリンターがいます。そこを見習って練習から取り組んでいって、来年までにレベルアップしたいです。
Q:最後に、この大会の振り返りをお願いします。
ひとつでも多くのメダルを取って日本に帰りたいと思っていたのですが、すべての種目で、あと一歩、二歩届かない結果になってしまい、応援していただいたみなさんに申し訳ない気持ちです。あらためて、世界レベルにおける自分の現在地を体感できました。これからトレーニングを積んで、来年の世界選手権に向けて頑張っていきます。
中野慎詞 インタビュー
Q:まさかの予選敗退となってしまいました。
練習でも出したことがないようなタイムで、何が悪かったのかを突きとめていく必要があると思います。おそらくメンタル的な部分だと思いますが、「何が起きているのか」をしっかりとコーチとも相談しないといけない。なぜ、こんなにも萎縮してしまったのかというのが、自分でもわかっていないので……
Q:これまでの大会とも、ご自身の中では違いを感じていた?
そうですね。これまで、大会になると緊張感が出てくることが多かったのですが、今回はそうではなかったです。どう気持ちをコントロールしたらいいのかな、というのは感じていました。対策や回答を見つけ出すのは難しい部分だとは思うので、いまはまだ整理がつかないです。
Q:体調面では問題がなかった?
大会直前の練習でも、良いタイムが出ているとコーチから言われていました。これまでそんなことはなかったので、体の問題ではないと思います。
その分、なにが原因だったのかをしっかりと見つけなければ、来年、そしてオリンピックでも通用しないのではないかと思います。
Q:大会を振り返ってみて、収穫をあげるとすると?
ポジティブに捉えるのであれば、来年以降自分を変えるきっかけとなる大会になったと思います。ただ、やっぱりこういう舞台でこんなパフォーマンスを出してしまったというのは、受け入れ難い事実ではあります。
Q:この経験を糧に、さらに前に強くなっていく?
そうならなければならないです。強くなるためには、とにかく現状を抜け出さないと。しっかりと休んで、気持ちを整理して頑張れればと思います。
中石湊 インタビュー
Q:残念ながら1回戦で敗退となりました。
脚力的にも歯が立っていない感じだったので、これから力をつけていかなければならないと感じています。
Q:予選のタイムはどのように評価していますか?
思ったよりも出なかったです。脚の調子は悪くなかったので、同じ練習をするにしても自分の意識を変える必要があると思います。
Q:変えていく必要があるのはどのような部分でしょうか?
フィジカルも、メンタルも両方です。メンタル面では、連日、いつもの試合よりも緊張がありました。そういった部分が結果につながってしまったと思います。
Q:大会を振り返ってみていかがでしたか?
ここまで歯がたたない大会というのは、貴重な経験です。結果は出ませんでしたが、この大会に出られたことで、気づけたことがたくさんあります。来年、もっともっと強くなってこの大会に戻ってきたいという気持ちが強くなりました。そういう気持ちを持てたこと、気づかせてもらえたことがいちばんの収穫だと思います。