2025年9月22日から9月25日にかけて、京都・向日町競輪場にて開催中の『国スポ2025』自転車トラック競技会。
トラック競技の3日目となる9月24日には、スクラッチ・ポイントレース・1kmTTの決勝が行われ、トラック競技ナショナルチームメンバーも多数出場した。
この日の競技の模様を一挙にお届けしていく。
記事内では紹介しきれない写真も多数あるので、ぜひ写真ギャラリーをご覧いただきたい。
なお、国スポにおける自転車競技ではカテゴリ分けがされており、その内容は
男子A:U23カテゴリ以上
男子B:ジュニアカテゴリ
女子:ジュニアカテゴリ以上
となっている。
▼カテゴリの区分けなど詳細はこちら
スクラッチ
男子A
集団で進む中、残り10周で並江優作(佐賀/鹿屋体育大学)がアタック。
後方集団は牽制しあい、なかなかペースが上がらないなか、並江がリードを広げていく。
一気に半周以上のリードを取った並江が独走で優勝を飾った。
2位は木綿峻介(愛媛/日本大学)、原田應佑(岡山/京都産業大学)。
順位 | 選手名 | 所属 |
1位 | 並江優作 | 佐賀 |
2位 | 木綿峻介 | 愛媛 |
3位 | 原田應佑 | 岡山 |
優勝:並江優作
想定通りの展開ではなかったですが、後ろの動きを確認しつつ1人で淡々と踏み続けました。地元・佐賀で開催された昨年は出場できず悔しかったですが、この優勝であらためて貢献できて嬉しく思います。
孫崎大樹さんや佐藤健さんなどトップクラスの選手たちと活動して、普段の生活や食事からケアの仕方まで、さまざまなことを学ぶことができました。そういったことが、今回の結果に結びついているのだと思います。
男子B
レース中盤で飛び出したのは安川尚吾(愛知/栄徳高校)、川野鷹(神奈川/保土ヶ谷高校)、髙橋藍斗(岩手/盛岡農業高校)の3名。
先頭を交代しながらリードを保ってレースを有利に進めていく。
残り1周、後続も差を詰めにかかるが、この3人による争いは変わらず。
もつれる展開のなか、ゴールの瞬間わずかに前に出た安川が優勝を手にした。
順位 | 選手名 | 所属 |
1位 | 安川尚吾 | 愛知 |
2位 | 髙橋藍斗 | 岩手 |
3位 | 川野鷹 | 神奈川 |
優勝:安川尚吾
全国の舞台では初めての優勝なので、本当に嬉しいです。最後まで3人で流れ込む形でしたが、とにかく必死に踏み続けていました。
卒業後は大学に進学して、将来的にはヨーロッパにも挑戦していきたいです。
女子
レースの中心となったのは池田瑞紀。
序盤からレースを動かしていくものの決定的な逃げにはつながらず、という形で進んでいく。
しかし、残り6周あたりで傾斜を利用して一気に前に出ると、あっという間に半周ほどのリードを奪う。
そのまま後続をぐんぐん突き放して押し切り、独走でのゴールを決めた。
順位 | 選手名 | 所属 |
1位 | 池田瑞紀 | 福岡 |
2位 | 阿部花梨 | 滋賀 |
3位 | 丸子南徠 | 青森 |
優勝:池田瑞紀
Q:残り6周で一気に集団を抜け出す展開。想定通りでしたか?
そうですね。逃げたいとは考えていたので、想定通り……だと思います。
抜け出してからは、監督をはじめたくさんの方にすごく声をかけていただいて、とにかく前を向いて走り切りました。たまに横を見たりしたんですけど、前を向いて頑張りました。
Q:大学やナショナルチームでも活動をともにする垣田真穂選手だけでなく、鶴葵衣選手ほか福岡チームとして戦う大会になりました。国スポならではの面白さを感じる部分はありますか?
絆を感じます。こうやって集まって大会に出られる機会は少ないですし、いろんな選手と関われるのはすごく良いと思います。2日だけですが、事前合宿にも行けましたし、すごく良い刺激をもらえました。
Q:池田選手も若い選手を引っ張っていく世代になってきたように思います。
えー、そうなのかもしれないですね。
Q:この後は、『アジア選手権トラック』で解説をしていただいた1kmTTですね。
自分との戦いです。
あの苦しさを自分も味わえるように、出し切ってきます!