2025年8月22日より、静岡県・伊豆ベロドロームで幕を開けた『2025全日本選手権トラック』。
大会最終日、8月25日に実施された男子個人パシュート、そして男子ポイントのレース結果をお伝えする。
個人パシュートとは?
距離4キロ、トラック16周を一人で走り抜き、その早さを競う個人パシュート。
2025年より、男女ともに4kmの距離に統一された。
予選上位がメダルマッチへと進出。
メダルマッチはホームとバックに分かれて2人が同時にスタート。相手選手を抜けばその時点で勝ちとなるため、「個人追い抜き」とも呼ばれる。
男子個人パシュート
予選を終えて、決勝に進んだのは窪木一茂(愛三工業レーシングチーム/予選タイム 4:18.298)と伊澤将也(Radical Aero Club/予選タイム 4:20.545)

伊澤将也
ホームに窪木、バックに伊澤でスタートが切られると、窪木が前半からハイペースで飛ばしていく。

窪木一茂

伊澤将也
1km時点で、予選よりも3秒以上速いタイムをマーク。
着実に伊澤とのリードを広げていく。
3kmのラップでは窪木が5秒ほど先行。この時点で優勝はほぼ手中に入れた形となるが、視界に伊澤を入れた窪木がさらに踏み込んでいく。
残り1周、前を走る伊澤との距離をぐんぐん縮めた窪木がフィニッシュライン目前で追い抜きを決め、エリミネーションに続きこの大会2つめの金メダルを手にした。
矢萩悠也と山本哲央のチームブリヂストンサイクリング対決となった3位決定戦は山本が4分21秒273のタイムで先着し、銅メダルを獲得。
順位 | 所属 | 選手名 | 決勝タイム |
1位 | 窪木一茂 | 愛三工業レーシングチーム | 追抜勝 |
2位 | 伊澤将也 | Radical Aero Club | OVT |
3位 | 山本哲央 | 4分21秒273 |
優勝:窪木一茂
Q:レース直後、かなりキツい状態かと思いますが、今のお気持ちはいかがでしょうか?
競輪選手が良く息を切らせてインタビューを受けていますが、あの時の気持ちが良くわかります(笑)。本当にキツいです。
Q:予選を走り終えた後、どんな考えで決勝に臨みましたか?
予選の感触は良くなかったのですが、決勝は最初から突っ込んで勝負していこうという気持ちを高めていました。
(決勝では)途中で心が折れそうになりましたがなんとかキープをして、最後は相手選手が前に見えたことでもう一度上げて行けました。最後の種目ということも、気持ちの部分では大きかったと思います。
Q:4日間。あらためて振り返ってみて、どんな大会でしたか?
現状で2つの金メダルを獲得できたということは、喜んで良いと思います。ただ、オリンピックが近づいてきた時には、全種目で優勝できるようなパフォーマンスが出せるようにならないと、という気持ちもあります。まずはしっかりと練習して、1ヶ月後の世界選手権でまた金メダルを目指して頑張ります。