日本大学在学に国体(国民スポーツ大会)でスプリント連覇、ナショナルチーム入りを果たし、競輪選手としても2025年、今年になりデビューを飾った三神遼矢。順調にキャリアを積み上げているように見えるが、目前に迫った全日本選手権トラックが大きな「分岐点」であると語る。
自転車を始めたのは「YouTube」、ナショナル入りは「Instagram」がきっかけ。現代的なその素顔とともに、内に抱える強烈な危機感にも迫ったロングインタビューをお届けする。
プロフィール詐称疑惑
Q:プロフィール上では身長182.9cmとのことですが……もっと大きくないですか?
偽ってないです(笑)。調子が良い時は183cm、調子が悪い時は182.8cmです。
Q:子供の頃から大きかったのでしょうか?
中学時代は体操をやっていて、その頃は小さかったです。高校で自転車を始めたのですが、中3で体操を辞めてから一気に伸びました。
Q:競技を転向して、背が伸びて良かったですか?
ええと……はい、良かったです(笑)。
でも自転車って、あまり身長は関係ないのかなとも思っています。
Q:高身長だとモテるのでは?
全然モテてこなかったです。小学校が全盛期でしたね。
先日、前橋競輪に出場した時に出待ちしてくれた方がいたんですが、大学生くらいの男子と、おじさんでした(笑)。でも応援しに来てくれる人がいて、とてもありがたいです。
ちょっぴり不思議?なその素顔
Q:ご家族もスポーツをされていたのでしょうか?
いえ、全然やっていないです。特別にスポーツに優れた遺伝子があるわけではないと思います。
Q:三神選手はとても穏やかというか、マイルドな性格だと感じます。それはご両親の影響ですか?
父がマイルドかと言われると、そうでもないと思いますが(笑)、自由に育ててもらいました。
父は自営業で物作り系の仕事をしていて、「好きなことをやれ」という感じでしたね。
Q:自転車競技を始めてナショナルチーム入り、競輪選手にもなったことについて、ご家族は喜んでいますか?
喜んでくれています。自分に関する記事も調べているみたいで、いわき平競輪場に自分のパネルが展示されるというMore CADENCEの記事を送ってきてくれました(笑)。
Q:ありがたいですね(笑)。因みに同年代の多くの方とはまったく違う人生を歩んでいると思いますが、周りの反応はどうですか?
「すごいね」と言ってくれる人もいますが、そういった声は自転車競技をやっていた人が多く、選手の友達が多いので、一般の方からの声はあまり聞かない感じです。

日本競輪選手養成所時代。2度のゴールデンキャップを獲得したほか、卒業記念レースでは優勝を果たした
Q:激しく怒ったり、緊張することはあるのでしょうか?
あまりないかもしれません。
この間、先輩方との初めての競輪開催に出た時は、「先輩と仲良くやっていけるかな」という緊張はありましたが、レース自体には緊張はしなかったです。
Q:冷静に、練習と同じことができれば結果が出るという自信があるからでしょうか?
うーん……頑張ろうという気持ちだけで頭をいっぱいにするのではなくて、作戦や展開を考えている分、緊張が少ないのかなと思います。