5月29日~6月1日に実施された『ジャパントラックカップ』に引き続き、『JICF International Track Cup(JICF国際トラックカップ)』が千葉駅近郊のTIPSTARドームで6月7日、8日と開催された。8日に実施された男子オムニアムには日本ナショナルチームで活躍する窪木一茂、国際大会に出て力をつけているベルナルド・ファンアールト(インドネシア)など、前日の予選を勝ち上がってきた20人が出場した。
レースは最終種目を前にファンアールトがトップ(第1種目3位→第2種目1位→第3種目1位)で116ポイント、次いで窪木が全種目で2位となり114ポイントと続く。暫定3位はテリー・クスマ(インドネシア)で104ポイントと、上位2人とはポイントが離れての最終種目となった。
最終種目はポイントレース。トラック100周回で競い、10周毎にポイントを得られ、メイン集団を追い抜く(ラップをすると言う)と特別に+20ポイントが加算される。最終的に、レース前の持ちポイントとレースで得たポイントの合算が最も多い選手がオムニアムの勝者となる。
体力お化けの窪木 メイン集団を唯一3回追い抜く
レースは当然ながら窪木とファンアールトの勝負となったが、窪木が全体で唯一となる3回のラップを成功させて+60ポイントを獲得。更に10周毎に得られるポイント周回でもポイントを重ねていき、合計77ポイントを奪取した。一方暫定トップでスタートしたファンアールトは、窪木との競り合いを見せたものの56ポイントの獲得に留まり、窪木に逆転される結果となった。
最後は窪木が191ポイント、ファンアールトが172ポイント、3位にムハンマド・アンディ ロヤン(インドネシア:152ポイント)。ロヤンは暫定6位でスタートしたが、3位へジャンプアップを果たすことに成功した。
優勝はファンアールトとの接戦を制して逆転した窪木一茂。『ツアー・オブ・ジャパン』『ジャパトラックカップ』『全日本プロ選手権自転車競技大会』、そして本大会と長期にわたるレースの締めくくりを、見事に表彰台のトップとした。
順位 | 選手名 | 所属 | ポイント | |
1位 | 窪木一茂 | 日本 | 191 | |
2位 | ベルナルド・ファンアールト | BENYAMIN VAN AERT Bernard | インドネシア | 172 |
3位 | ムハンマド・アンディ ロヤン | ROYAN Muhammad Andy | インドネシア | 152 |
女子オムニアム 完全優勝のファン・ティンイン
女子オムニアムは7日に実施され、スクラッチ・テンポレース・エリミネーションを全て1位としたファン・ティンイン(チャイニーズ・タイペイ)が暫定トップで最終種目を迎えた。
ファン・ティンインと熱戦を繰り広げたのはナショナルチームに所属する水谷彩奈(日本体育大学)と岡本美咲(早稲田大学)。
最後まで熱戦を繰り広げたものの、要所要所で水谷と岡本に勝ったファン・ティンインがポイントを重ねていき逃げ切り優勝。
2位は水谷、3位に岡本の結果となった。
順位 | 選手名 | 所属 | ポイント | |
1位 | ファン・ティンイン | HUANG Ting Ying | チャイニーズ・タイペイ | 157 |
2位 | 水谷彩奈 | 日本体育大学 | 134 | |
3位 | 岡本美咲 | 早稲田大学 | 131 |
男子マディソン 圧倒的なインドネシアの力
7日には男子のマディソンもプログラムに組み込まれ、インドネシアペアが圧倒的な走りを見せて優勝(ムハンマド・アンディ ロヤン&ベルナルド・ファンアールト:75ポイント)した。
2位はチームインドネシア・ラヤで35ポイント、3位はNSTC(チャイニーズ・タイペイ)で17ポイント。
順位 | 選手名 | 所属 | ポイント | |
1位 | ベルナルド・ファンアールト ムハンマド・アンディ ロヤン |
BENYAMIN VAN AERT Bernard ROYAN Muhammad Andy |
インドネシア | 75 |
2位 | テリー・クスマ ジュリアン・アビ マニュ |
Terry Yudha Kusuma ABI MANYU Julian |
インドネシア・ラヤ | 36 |
3位 | リ・ジンフェン チャウ・エンテン |
LI Jing Feng ZHANG En Teng |
チャイニーズタイペイ | 17 |
女子マディソン 日体大vs早稲田のガチンコ勝負
一進一退の攻防が続いた女子マディソン。参加は6チームだったものの、力が明らかに違った日本体育大学(水谷彩奈/大関奏音)と早稲田大学(岡本美咲/大蔵こころ)がレースを支配する。
最終ポイント周回を残して早稲田大学が暫定トップで49ポイント、そして日体大が46ポイントと接戦の勝負となった。最後は1着が10ポイント、2着が6ポイントを得るため、最後の着順次第では逆転も考えられたが、正に最後に日体大が1着、そして早稲田が2着となり、僅か1ポイントの差で日体大が優勝(56ポイント)、早稲田が2位(55ポイント)という結果となった。3位は鹿屋体育大学。
順位 | 選手名 | 所属 | ポイント | |
1位 | 大関奏音 水谷彩奈 |
日本体育大学 | 56 | |
2位 | 大蔵こころ 岡本美咲 |
早稲田大学 | 55 | |
3位 | 岩元美佳 淵稟碧 |
鹿屋体育大学 | -5 |