2025年5月29日より、静岡県・伊豆ベロドロームで開幕した『2025ジャパントラックカップ Ⅰ&II』。
大会3日目に行われた、女子スプリントの模様をお伝えする。

女子スプリント

トラック3周、1対1で先着を争う種目。予選は「ハロン」と呼ばれる助走つきの200mタイムトライアルで実施。
『ジャパントラックカップ ⅠI』では、タイム上位16人が対戦ラウンドに進出、1回戦となる準々決勝は1本勝負、準決勝から2本先勝の3回戦方式となる。

佐藤水菜、小原乃亜、酒井亜樹、仲澤春香というナショナルチームメンバーに加え、ヨーロッパのスプリント女王であり、前日も佐藤水菜と激しい争いを繰り広げたヤナ・ブルラコヴァらがエントリー。
なお、パリオリンピックの女王エルレス・アンドリュース(ニュージーランド)は、前日に続き残念ながら欠場となった。

予選200mFTT

5番目に出走したエカテリーナ・エヴラノヴァ(個人中立選手/AIN)がベンチマークとなる10秒872を記録。

残り3人となり、ヤナ・ブルラコヴァ(個人中立選手/AIN)が10秒655、2024年チャンピオンズリーグの短距離チャンプとなったアリナ・リシェンコ(個人中立選手/AIN)が10秒523とトップタイムを塗り替えていく。

しかし、大きな歓声を集めたのは、前日に続き佐藤水菜。

自己ベスト(=日本記録)に迫る10秒300という好タイムでトップとなった。

予選上位トップ8は以下の通り。

佐藤水菜 10秒300
アリナ・リシェンコ 10秒523
ヤナ・ブルラコヴァ 10秒655
仲澤春香 10秒865
エカテリーナ・エヴラノヴァ 10秒872
酒井亜樹 10秒985
小原乃亜 11秒081
オリビア・キング 11秒126

予選リザルト

決勝 佐藤水菜vsリシェンコ

佐藤水菜と、前日の優勝者ヤナ・ブルラコヴァを準決勝で下したアリナ・リシェンコによる決勝。

1本目はリシェンコが制し、迎えた2本目。
佐藤が前となり、ゆったりとレースは幕を開ける。

レースはお互いの位置関係を変わらず、残り1周となるストレートで、両者がフルスピードへ。

バックストレートでリシェンコが佐藤に並びかけていくと、佐藤もイン側で粘りを見せて両者が並走して最終ストレートへ。横並びの接戦は、ほぼ同時にフィニッシュラインを通過するが、僅差で前に出ていたリシェンコが先着。

2024年ヨーロッパスプリントチャンピオンと、日本が誇るスピード女王が繰り広げた僅差の勝負に、会場からは大きな歓声が送られた。

3位決定戦は仲澤が制し銅メダル

ヤナ・ブルラコヴァと仲澤春香のカードとなった3位決定戦。この勝負は3本目までもつれる緊迫した勝負となった。

メダルをかけた3本目、後ろからスタートする仲澤。

ラスト1周に向けて、少しずつブルラコヴァとの差を詰めていきながらスプリント体制へと入っていく。

逃げるブルラコヴァを追っての最終ストレート、フィニッシュ直前のギリギリでブルラコヴァを捉えた仲澤が銅メダルを獲得した。

順位 選手名 所属
1位 アリナ・リシェンコ AIN / 個人中立選手
2位 佐藤水菜 チーム楽天Kドリームス
3位 仲澤春香 チーム楽天Kドリームス

リザルト