2025年5月29日より、静岡県・伊豆ベロドロームで開幕した『2025ジャパントラックカップ』。
大会最終日に行われた男子ケイリン。まさかの結末となったこの種目の模様をお伝えする。

男子ケイリン

1回戦(1位のみ勝ち上がり)→敗者復活戦(1位のみ復活)→準決勝(3位まで勝ち上がり)→決勝の勝ち上がりでの実施。

ここまで出場全種目で金メダルを手にしている太田海也のほか、ケイリン世界王者の山﨑賢人、今大会ここまで2つメダルを獲得している中石湊ら日本ナショナルチーム勢に加え、オーストラリアやニュージーランド勢、AIN(個人中立選手)のニキータ・キリルツェフらが出場した。

多くの選手がこの大会4種目目の出場。
タフなスケジュールの中、決勝には以下の6人が進出。

決勝

太田海也 チーム楽天Kドリームス
山﨑賢人 日本
サム・デイキン ニュージーランド
中石湊 チーム楽天Kドリームス
チェ・ウリム 韓国
ニキータ・キリルツェフ AIN(個人中立参加)

スタートが切られるとキリルツェフ、太田、デイキン、チェ、中石、山﨑の順でレースが進む。

残り3周、ペーサーが退避するが、牽制しあうような形でペースは上がっていかない。

チェが動き先頭を取るが、各選手が後ろの動きをしきりに気にしながら進む展開となった。

残り2周、展開を動かしたのは中石。後ろから加速した中石が先頭に立ち、それについて行った山﨑が2番手に入る。3番手にはキリルツェフ、そして太田が4番手となってレースは最終周回へ。

最終周回で山﨑、そして太田が仕掛けていくと、山﨑が外に動き、その動きに合わせてキリルツェフが外に動く。太田は仕掛けていったものの、前のキリルツェフと接触するような走行となり、思うように前に出ることが出来ない。しかし今大会好調の太田が苦しみながらもキリルツェフを乗り越えていく。

 

中石が先頭、山﨑が2番手、再度加速した太田が3番手で最後のストレートへ。

しかし太田は届かず、勝負は前の2人となる。山﨑が中石へと迫り、フィニッシュラインではほぼ同時にフィニッシュした。

僅差の勝負はリプレイ上では、わずかに山﨑賢人が先着。勝利を確信した山﨑は場内へのウィンニングランを実施。観客が大いに盛り上がるパフォーマンスを見せた。

佐藤水菜に続くアルカンシェルライダーの勝利に歓声が上がり、それに応える山﨑賢人。一方で太田は出場全種目制覇を阻まれる結果となった。

まさかの結末

……のだが。
直後の男子ポイントレースがスタートした直後、場内にはまさかのアナウンスが流れる。

「男子ケイリン、優勝は中石湊選手。山﨑賢人選手は1着入線いたしましたが、降着となっております」

審判による裁定によると、“相手を外側に行かせるために自らが外側に移動する動作”で降格。

最終周、太田とキリルツェフの接触の起因と判断されたと思われる。

まさかの結末となった男子ケイリン。
最終成績は、中石湊が金メダル、サム・デイキンと太田海也が繰り上がり、それぞれ2位・3位という結果となった。

順位 選手名 所属
1位 中石湊 チーム楽天Kドリームス
2位 サム・デイキン DAKIN Sam ニュージーランド
3位 太田海也 チーム楽天Kドリームス

リザルト

選手インタビュー

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