長迫吉拓との運命的な再会
Q:2024年の世界選手権では、ケイリンで銀メダルを獲得しました。
メダル獲得を目標に頑張っていたので、素直に嬉しかったです。
ただ、すべてのレースで主導権を握る展開を作れていたので、銀メダルに終わってしまったのは悔しさも残りました。
Q:これまでのレースで、最も記憶に残っているのは?
やっぱり、世界選手権の決勝ですね。悔しさも、手応えも、様々なものを感じたレースでした。
Q:ちなみに、世界選手権はアシスタントコーチとして長迫選手も現地に帯同していました。長迫選手のコーチングはどうでしたか?
素晴らしかったです!
トラックジュニア世界選手権にアシスタントとして帯同させて頂いて、裏側のサポートの大変さを感じつつ、楽しさも感じています。
昨日は、僕と同じようにBMXから転向した、高橋カナタがケイリンで準優勝!優勝目指してただけに悔しいですが、3回目の国際大会にしては上出来だと思います😊 pic.twitter.com/ecnOAVnaAE— Yoshi Nagasako (@YOSHITAKING993) August 23, 2024
Q:言わされてる感じが(笑)
いや、本当に素晴らしかったです(笑)。ナショナルチームや強い選手をずっと見てきている方ですから。「わからないことあったらなんでも聞いて。何回でも説明するから」と言っていただいて。実際に、休憩中でも、ホテルでも、多くのことを教えてもらいました。本当に感謝しています。上野コーチと2人で、自分の脚質を踏まえた戦略のアドバイスもしていただきました。
Q:長迫選手にとってはコーチングする立場としてのデビュー戦であり、高橋選手にとっては世界選手権のデビュー戦でした。トラック競技を始めるきっかけとなった長迫選手と、その瞬間が重なるというのもすごいですね。
運命の赤い糸を感じますよね。

エリートデビューは楽しみ
Q:4月19日から始まる、『香港インターナショナルトラックカップ I / II』への出場が迫っています。
エリートカテゴリーの公式大会は初めてですし、どういうメンバーが出場するのかもわからないですが、楽しみです。とにかく自分のベストを出しきって、できるだけ1位に近い順位を取りたいです。
Q:強力な相手になるのは、日本人選手となる可能性も……。
三神(遼矢)さんからも同じことを言われましたが、それも含めて楽しみです。
トレーニングでは一緒に走っていますが、本気の勝負をする機会は多くないので。
Q:あらためてですが、高橋選手の脚質、選手としての特徴を教えてください。
BMX出身なのでダッシュ力が売りです。

オリンピックが与えてくれた日本人としての自信
Q:ちなみに、スプリントとケイリンだとどっちが好きですか?
難しいですね……。
Q:チームスプリントを選択肢に入れたら?
それならチームスプリントです(笑)。
でも、ケイリンもスプリントもメダル取っているので、“好き度”でいえば同じくらいですね。

Q:パリオリンピックは見ていましたか?
見ていました。惜しくもメダルには届かなかったですが、同じ日本人の選手が活躍しているのを見て、ここまで戦えるんだ、とすごく自信になりました。
Q:現在世界チャンピオンというタイトルを持つ山﨑賢人選手、佐藤水菜選手、窪木一茂選手をはじめ、現在のナショナルチームは選手層がとても分厚いです。そのなかで、こういう選手になりたい、という思いはありますか?
この人になりたい、という明確なものはないですが、先輩方全員のいいところを身につけた選手になりたいです。
Q:山﨑選手のアフロも取り入れたいということですか?
いや……その質問は良くないと思います(笑)。
Q:間近でアルカンシェル(世界チャンピオンのみが着れる虹色のジャージ)を見て、いかがですか?
……(しみじみと)かっこいいですよねぇ。
アフロにしようか、迷うくらいです(笑)。

Q:競技における長期的な目標はどうでしょう?
もちろんオリンピックには出たいですし、世界選手権でも活躍できる選手になりたいです。
Q:香港でのレースを終えたら、養成所入りも控えています。最後に、競輪選手としての目標も教えてください。
わかりやすい目標としては、G1を勝つこと、KEIRINグランプリに出ることです。ただ芯の部分は、車券を買っている人を含めすべての人が納得するようなレースをして、みんなから愛される競輪選手になれたら良いなと思っています。