UCIとそのパートナーであるWBDスポーツ(ワーナー・ブラザース・ディスカバリー・スポーツ)は、2024年をもって『トラックチャンピオンズリーグ』が終了となることを発表。あわせて、2026年から『トラックネーションズカップ』が刷新され、『トラックワールドカップ』として新たにスタートさせることが発表された。
新たな“オリンピックサイクル”に向けて
2021年の初開催から、選ばれたスター選手のみが出場かつ種目数を絞った開催形式で人気を博してきた『トラックチャンピオンズリーグ』。

2028年ロサンゼルスオリンピックに向けた新たなオリンピックサイクルが始まる中、UCIは、『トラックチャンピオンズリーグ』のプロモーターを務めてきたWBDスポーツの意思決定を受け、トラック競技の新たな展開を模索。2026年から『トラックネーションズカップ』を『トラックワールドカップ』へと改称し、競技のさらなる発展を図るという。

新たな大会となる『トラックワールドカップ』は、世界選手権やオリンピックの出場権獲得において重要な役割を果たすものとなり、全3戦で構成。オリンピック種目に加え、エリミネーションレースもプログラムに含まれる予定ということなので、形式としては従前の『トラックネーションズカップ』の同様の形式であることが見込まれる。
WBDスポーツは、これまで培ってきた専門知識とネットワークを活かし、『トラックワールドカップ』を広く発信。WBDが放送を行わない地域では、UCIのYouTubeチャンネルにて大会のライブ配信が実施される予定だという。
The UCI and WBD Sports confirm the end of the UCI Track Champions League and announce measures to revitalise the UCI Track Nations Cup https://t.co/ut1YxMSBBA pic.twitter.com/I5A1fpE1yH
— UCI_media (@UCI_media) March 24, 2025
この発表に関して、UCIのダビド・ラパルティアン会長は、WBDスポーツの『トラックチャンピオンズリーグ』への尽力に感謝を示しつつ、「トラック競技の人気がさらに高まり、2028年ロサンゼルスオリンピック、そしてその先へとつながっていくことに期待しています」とコメント。

UCI会長のダビー・ラパルティアン氏(右)
あわせて、WBDスポーツ・ヨーロッパの自転車競技イベント担当副社長であるクリス・ボール氏は、「トラック競技は非常にエキサイティングなスポーツです。ロサンゼルスオリンピックに向けた盛り上がりの中、世界最高峰の男子・女子のレースを放送できることを嬉しく思います。ロードレースやマウンテンバイクに加え、『UCIトラックワールドカップ』を新たに放送することで、世界中のファンにトラック競技の魅力を届けていきます」とするコメントを発表した。
大会ホストの募集を開始
UCIは現在、2026-28年の「トラックワールドカップ」開催地の募集を開始している。大会スケジュールや詳細は、UCIの理事会での承認を経て発表される予定。2026年のスタートに向け、今後の動向に注目したい。