2025年3月14日よりトルコ・コンヤにて開幕した『2025ネーションズカップ』。
大会最終日の女子オムニアムに出場した内野艶和は7位。レースレポートをお届けする。
女子オムニアム
スクラッチ、テンポレース、エリミネーション、ポイントレースの4種目で総合成績を競うオムニアム。
日本の内野艶和のほか、現世界チャンピオンのアリー・ウォラストン(ニュージーランド)、同大会の銅メダリストであるアニータ イボンヌ・ステンバーグ(ノルウェー)、前日のマディソンで金メダルを手にしたエレン・クリング(デンマーク)ら全28人が出場。
なお、今大会は予選として60周・15kmのポイントレースが実施され、内野を含む24人が本戦へと進んだ。
スクラッチ 完璧なレース運びを見せた内野
選手同士が様子を見るようにスローペースで進んだレース。
残り10周を切るとスピードが徐々に上がっていく。残り5周、集団の緊張が高まる中、内野は内側の集団の真ん中辺りに位置し、抜け出せない状態となる。
残り4周で集団が少し縦に伸びていくと、内側から内野が少しずつ位置を上げていく。
残り3周から2周にかけて先頭のスピードが上がり、内野が巧みに外に出ながら位置を上げていくと、残すは最終周回。
ここからフルアクセルとなって外から仕掛けていった内野。完璧なレース運びを見せて、最後は集団の先頭でフィニッシュし第1種目を1位とした。2位はアニータ イボンヌ・ステンバーグ(ノルウェー)、3位はリサ・ファンベル(オランダ)。
テンポレース 序盤と終盤に動けず
1周に1回、先頭の選手が1ポイントを得るポイントレース。この種目は36回のポイント周回で得る合計ポイントで順位が決まる。
内野はレースの後半まで大きな動きを見せなかったが、残り20周を切ると7人の逃げ集団に乗り、周回を重ねていく。
残り10周辺りでメイン集団に追いついたことにより、逃げ集団にいた選手たちにそれぞれ20ポイントが与えられた。内野がこのレース獲得したのは、1周追い抜きにより得られた20ポイントのみとなり、この種目を7位とした。
エリミネーション 苦しい展開
ここまで暫定7位の内野。レースが始まると集団前方に位置して周回を重ねていく。
7人が除外されて小さくなった集団だったが、この場面で内野が後ろに取り残されてしまう。集団に追いつこうと一旦は加速する内野だったが、最終的には追いつけずに残り17人の時点で除外されてしまった。
ポイントレース 内野はポイントを伸ばせず、トップは大逆転
ここまでの総合暫定はステンバーグ(ノルウェー:106ポイント)がトップ、内野は76ポイントで6位と30ポイントのビハインドでレースが始まる。
レースはアタックが頻発し、総合順位が目まぐるしく変わっていく展開となったが、内野は動けず、最終周回までに7ポイント加算に留まる。
最終周回でも積極的にポイントを獲りにいったが、最後は6着となりポイント獲得ならず。総合83ポイントで最終成績を7位として終えた。
トップ争いは暫定3位でスタートした世界チャンピオンのアリー・ウォラストン(ニュージーランド)が36ポイントを加算し逆転。2025ネーションズカップの頂点に輝いた。
2位はリサ・ファンベル(オランダ)、3位にヴァルゴネン・ヴァレリア(AIN)、そして暫定トップでスタートしたステンバーグは表彰台を逃す4位となった。
順位 | 選手名 | 所属 | ポイント | |
1位 | アリー・ウォラストン | Ally Wollaston | ニュージーランド | 128 |
2位 | リサ・ファンベル | Lisa van Belle | オランダ | 115 |
3位 | ヴァルゴネン・ヴァレリア | Valeria Valgonen | AIN | 113 |
7位 | 内野艶和 | 日本 | 83 |