4シーズン目となったUCIトラックチャンピオンズリーグ。開幕戦は『パリ2024オリンピック』の舞台サン=カンタン=アン=イブリーヌで11月23日に実施された。
今大会には橋本英也が参戦予定だったが、残念ながら競輪での落車により骨折となり、今大会には日本からの出場者は無しとなっている。
注目は男子短距離でパリオリンピックで3冠&2024世界選手権で3冠を得たハリー・ラブレイセンと、オリンピック後にイギリスへと移籍したマシュー・リチャードソンとの対戦。
3シーズン中ラブレイセンが2回の総合優勝、リチャードソンが1回と2人の戦いは熱を帯びてきている。4シーズン目の戦いはどうなるのか、その点に最も注目が集まった。
ラブレイセンvsリチャードソン 戦いの序章
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スプリント⇒ケイリンと1日で実施されるレース。まずはスプリントで決勝まで勝ち上がったラブレイセンとリチャードソン。チャンピオンズリーグはコンパクトな試合形式のため、決勝も1本勝負となった(通常は2本先取した方が勝ち)。
前にラブレイセン、後ろにリチャードソンで盛り上がりを見せて進むレース。両者に大きな動きがないまま迎えた最終周回。後ろのリチャードソンが一気に距離を詰めていくと、ラブレイセンが立ち遅れる形でリチャードソンが一気に前に出る。
レースはそのままリチャードソンが高スピードで駆け抜けていき先着。上がりタイム(最後の200mのタイム)は9秒586と世界トップのスピードを見せて開幕ラウンドのスプリントを制した。
ラブレイセンvsリチャードソン ケイリンも火花を散らす両者
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ケイリンは1回戦⇒決勝と2レース行われるチャンピオンズリーグ。決勝のメンバーは前の並び順にマテウス・ルディク(ポーランド)、ニコラス・ポール(トリニダード・トバゴ)、マシュー・リチャードソン(イギリス)、キンテロ・チャバロ(コロンビア)、オルテガ(コロンビア)、ハリー・ラブレイセン(オランダ)の順。
レースは残り2周を前に2番手のポールが前へと仕掛けていくと同時に最後尾のラブレイセンも動き出す。
ポールが大きくリードしていくが、ラブレイセンが一気に加速していき2番手へ。そしてこのラブレイセンに動きに付いていくリチャードソン。
最終周回に入りポールが先行、ラブレイセンが2番手、リチャードソンが3番手となるが、残り3コーナーでは3人が横並びで先頭争いを行う。この勝負は大外のリチャードソンが2人をかわして先着。2着にラブレイセン、3着にポールの結果となった。
レース前から注目を集めた短距離トップスプリンターたちの争い、第1ラウンドはリチャードソンに軍配が上がる結果となった。しかしチャンピオンズリーグは計5戦の結果で総合優勝が決まるため、今後の2人の争いがより楽しみになるリザルトだったといえる。
また、リチャードソンはUCIのルールで移籍後1年間はネーションズカップ、大陸選手権、世界選手権には出場できないため、この2人の直接対決は今季はチャンピオンズリーグでしか見られないことも追記しておきたい。
リチャードソン インタビュー
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ラブレイセンをスプリントとケイリンで倒したラウンドは今まで無かったので、とても良い日になりました。この大会に向けて数か月準備してきましたので、良いレースをしようと心がけていましたし、ラブレイセンが相手なので素晴らしいレースをする必要もありました。次はラブレイセンのホームグラウンドで戦うことになり、今日よりもタフなレースが予想されますが、負けませんよ。
その他、女子短距離、男子中長距離、女子中長距離も実施された。
女子短距離はスプリントで2年連続の世界チャンピオンになっているエマ・フィヌカン(イギリス)がトップ。2位にはジュニア時代にスプリントとケイリンで世界チャンピオンになっているアリナ・リシェンコ(AIN:個人参加)。
リセンコはケイリンのレ―スで、残り2周から仕掛けて他勢を突き放して単独フィニッシュする驚異的なレースを見せた。
男子中長距離は2023大会で橋本英也と熱戦を繰り広げたディラン・ビビックがトップ。女子中長距離も2023大会の覇者、
ケイティ・アーチボルドがスクラッチとエリミネーションで圧巻のレ―スを見せて両種目で1位を獲得し、暫定トップとなっている。
女子短距離第1戦終了時結果PDF
男子中長距離第1戦終了時結果PDF
女子中長距離第1戦終了時結果PDF
スピードチャンネルで放送予定
次戦は日本時間11月30日(土)早朝3時より実施予定。
日本ではスピードチャンネルでの放送予定(690ch)となっている。
https://www.speedchannel.co.jp/channel/ucitrack-championsleague2024/
ここでしか見られない熱いレースを是非ご覧いただきたい。
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