2024年8月5日(日本時間6日0:00)、パリオリンピックの自転車トラック競技がいよいよ開幕した。女子チームスプリントは5日に予選〜決勝までが実施され、信じられないことに1日に5回も世界記録が更新される事態が起きた。
最も進化を遂げて金メダルを獲得したのはイギリスチーム。日本が唯一出場権を得られなかった種目をレポートする。
女子チームスプリント
3人1組で行われるレース。3人が縦1列になって走行し、1周ごとに先頭の選手が離脱。最後に残った1人がフィニッシュしたタイムで勝敗が決まる。
レースは予選(タイムトライアル)実施後、ホームとバックに分かれての1回戦を実施。その後7-8位決定戦、5-6位決定戦、3-4位決定戦、そして1-2位決勝戦それぞれのレースが実施されることとなっている。
次々と更新されていく世界記録(大会前:45秒487 中国)
まずは予選でイギリスチームが45秒472のタイムで僅かながらも世界新記録を樹立する。
しかし1回戦ではドイツチームが45秒377で予選の世界新を更新。会場が沸きに沸くと、その次のレースではニュージーランドチームが45秒348と、更に記録をにり変える。
ここまでで既に3回の記録が更新され、驚きと熱狂に会場が包まれていく。人々の期待を背負ってイギリスチームが1回戦の最終組に出場すると、45秒338を記録し、この日イギリスにとっては2度目、全体としては4度目の世界記録の更新が成され、頂上決戦はイギリスとニュージーランドに決まった。
まさかの再び世界新 イギリスvsニュージーランドの決勝レース
決勝戦に進んだのはイギリスとニュージーランド。もう流石に世界記録は破られないだろうという雰囲気と、またあるかもしれない、そんな期待が会場内に入り乱れる決勝となった。
レースはニュージーランドが第1走のリードを奪ったが、イギリスが盛り返していく。第2走で逆転すると、更にニュージーランドとの差を最終走者で広げる展開。そのタイムは明らかに新たな”世界新”のペースとなっていた。
イギリスのフィニッシュタイムは45秒186。この日5度目となる世界新、そして金メダル獲得、オリンピック記録の樹立など、様々な要素が重なったフィニッシュシーンに会場が壊れるほど盛り上がり、イギリスが優勝を果たした。
3-4位決定戦ではドイツとオランダが対決し、ドイツ(こちらも1回戦で世界記録を更新した)の勝利となった。
リザルト
順位 | 所属 | 選手名 | タイム | |
1位 | イギリス | ソフィー・ケープウェル エマ・フィヌカン ケイティー・マーシャン |
CAPEWELL Sophie FINUCANE Emma MARCHANT Katy |
45.186 ※世界記録 |
2位 | ニュージーランド | エルレス・アンドリュース シェーン ヘーゼル・フルトン レベッカ・ペッチ |
ANDREWS Ellesse FULTON Shaane PETCH Rebecca |
45.659 |
3位 | ドイツ | リー ソフィー・フリードリッヒ ポーリン・グラボッシュ エマ・ヒンツェ |
FRIEDRICH Lea GRABOSCH Pauline HINZE Emma |
45.400 |
次のレース予定
トラック競技2日目は8月6日、日本時間8月7日0:30からスタート。女子チームパシュート、男子チームスプリント、男子チームパシュートが行われる。
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