「女子」コペツキー、ダイガードの世界王者が出場予定

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男子ロード個人タイムトライアル

現地時間 7月28日(日)

男女とも35人ずつ、32.4kmの同じコースで実施される個人タイムトライアル(個人TT)。

トラック中長距離のTT種目で活躍する選手が、国内選手権のロード個人TTで表彰台に登ることは多い。

トラックと同じメーカーの車体を駆る選手もいるほど、「親和性の高い種目」であるロード個人TT。すなわち「トラック選手の活躍が期待できる種目」と言えるのだ。

男子ロード個人TT & トラックに出場予定の選手

選手名 所属UCIロードチーム
フィリポ・ガンナ イタリア INEOS Grenadiers
イーサン・ハイター イギリス INEOS Grenadiers

フィリポ・ガンナ(イタリア)

トラック個人パシュート(4km)で史上2人目となる4分切りを達成し、世界新記録「3分59秒636」を打ち出したTTスペシャリスト。

2022年にはUCIアワーレコード*にも挑戦し、「56.792km」の新記録を樹立。さらにチームパシュートでは『東京2020オリンピック』にて「3分42秒032」の世界新記録とともに金メダルを獲得。

※UCIアワーレコード:1時間で走り切った距離を競うUCI種目。詳しくはコチラをチェック

以上3つの世界記録は2024年7月現在どれも破られていない。ベロドロームで計測される全ての中長距離タイムトライアルで世界記録を保持しているのが、フィリポ・ガンナなのだ。

UCI MEN ELITE WORLD RECORDS(2024年7月16日更新版)

ロード個人タイムトライアルでも金メダル候補のガンナ。世界選手権の同種目では2021年に優勝2023年大会では2位でフィニッシュしている。

その他『2024ジロ・デ・イタリア』第14ステージの個人TTでは、タディ・ポガチャル(スロベニア)らを上回りステージ優勝を達成。ロードでは自身初のメダル獲得を目指す。

▼7月27日に実施された男女ロード個人TTの結果はコチラ

【パリ五輪】エヴェネプール、ブラウンが初の栄冠を獲得/自転車・ロードタイムトライアル

男子ロードレース

現地時間 8月3日(土)

出場選手数が『東京2020オリンピック』の130人から90人へ大幅に削減された男子ロードレース。しかしコースの全長は東京大会から39km長い273km。

集団の形成が大きくレースの展開を左右するロードレース。出場人数の削減で思いもよらない結果が生まれるかもしれない。

レース序盤から各選手の動きに要注目だ。

男子ロードレース & トラックに出場予定の選手

選手名 所属UCIロードチーム
エリア・ビビアーニ イタリア INEOS Grenadiers
ミカエル・モルコフ デンマーク Astana – Qazaqstan
イーサン・ハイター イギリス INEOS Grenadiers

エリア・ビビアーニ(イタリア)

エリア・ビビアーニ

2021年2022年の『世界選手権トラック』ではエリミネーションで2連覇を達成しているベテラン選手(1989年生まれ)。オリンピック男子オムニアムでは、2016年リオ大会で金、2021年東京大会で銅メダルを獲得している。

ロードレースでも2023年にはステージレースで区間優勝を果たしているビビアーニ。

フィリポ・ガンナらと共にイタリアチームの勝利を狙う。

ロード成績参照:UCI個人ランキング

ミカエル・モルコフ(デンマーク)

(左)ミカエル・モルコフ

2008年北京大会から3度のオリンピックに出場したベテラン選手(1985年生まれ)。

トラック競技マディソンのスペシャリストであり、『東京2020オリンピック』同種目では金メダルに輝いた。

『2024パリオリンピック』トラック競技ではマディソンのみへ出場予定。自転車種目の出場枠ルールに関する影響で、トラック・ロードへのダブル出場の任務が託された。

ロードではUCIワールドチーム「Astana – Qazaqstan」に所属し、ベテラン選手としてチームを牽引する存在。パリではデンマークのエースであるマッズ・ピーダスンをサポートする。


2024年7月8日には、「Astana – Qazaqstan」の公式SNSで2024年シーズンをもっての引退を発表したモルコフ。自身4度めのオリンピックで有終の美を飾りたい。

モルコフの”ダブル出場”に至った経緯や、デンマーク代表選考については以下記事を。

【パリ代表】ツール2連覇 ヨナス・ヴィンゲゴーは出場ならず 苦渋の選択を迫られたデンマークチーム

その他の注目ダブルヘッダーたち

トーマス・ピドコック

ここからは、「自転車ロード&トラック以外」のダブルヘッダーとして『パリ2024オリンピック』に出場する選手たちを厳選して紹介していく。

トーマス・ピドコック

(イギリス・男子)

ロード、マウンテンバイク、シクロクロスの3刀流選手。

当時21歳で自身初出場となった『東京2020オリンピック』では、マウンテンバイクに初出場し見事金メダルを獲得。

2023世界選手権マウンテンバイク(XCO)』でもアルカンシェルを勝ち取った。

『パリ2024オリンピック』では「ロード&マウンテンバイク」に出場予定のピドコック。ロードでは持ち前のバイクコントロールテクニックを活かした、ダウンヒル(降り坂)のスペシャリストとして活躍。

『ツール・ド・フランス2024』の第9ステージでは区間2位でフィニッシュする活躍も見せた。マウンテンバイク2連覇と初出場のロードでの活躍に期待したい。

マウンテンバイク エントリーリスト(リザーブ含む):Olympics.com

テイラー・ニブ

(アメリカ・女子)

『パリ2024オリンピック』で「自転車ロード&トライアスロン」の異色の二足の草鞋を履く選手。

『東京2020オリンピック』ではトライアスロンに出場し、混合リレー銀メダルに貢献した実績を持つ。

オリンピック自転車種目には初出場のテイラー・ニブ。自転車競技選手の新たな可能性を見出す存在かもしれない。

自転車競技の「魅力」を発見できる絶好のチャンス

トラック&ロード、ロード&マウンテンバイクなど、『パリ2024オリンピック』にて異なる自転車競技に出場する選手たちを紹介してきた。

自転車競技が行われるのは7月27日〜8月11日。17日という短い期間に、5つの自転車競技の世界最高峰を一気見できる。

異なる競技をクロスオーバーする選手もいるオリンピックは、まさに自転車競技の新たな魅力を発見できる絶好のチャンスだ。ぜひご覧いただきたい。

パリ2024オリンピック 自転車競技5種目スケジュール・テレビ放送予定 

【パリオリンピック競技日程】ロード、MTB、BMX、そしてトラック 自転車競技の開催スケジュール