「トラック競技における革命」をテーマの1つに掲げ、2021年に初開催された『UCIトラックチャンピオンズリーグ』。
世界のトップ選手らを招待し、展開が早くルールが分かりやすい種目を実施するなど、既存のファンだけでなく新たな視聴者層の獲得にも注力している大会だ。
大会公式サイトでは2024年6月17日、4年目となる2024年シーズンの開催地と日程を発表。この記事ではリリースの内容をもとにお伝えしていく。
UCI Track Champions League(2024年6月17日)
3つの開催地で5ラウンドを実施
『UCIトラックチャンピオンズリーグ』はラウンド制。例年、第1ラウンドを前に発表される出場選手が全てのラウンドを戦い抜き、獲得したポイントをもとに総合優勝の座を争う。
前年と同じ全5ラウンドで実施される『2024UCIトラックチャンピオンズリーグ』。しかし開催地は前年の4会場から3会場となり、各会場を移動する選手にとっては負担の少ないスケジュールに変更されている。
『2024UCIトラックチャンピオンズリーグ』開催日程
開催地 | 日程(現地時間) | |
第1ラウンド | フランス・パリ | 11月23日(土) |
第2ラウンド | オランダ・アペルドールン | 11月29日(金) |
第3ラウンド | 11月30日(土) | |
第4ラウンド | イギリス・ロンドン | 12月6日(金) |
第5ラウンド | 12月7日(土) |
【Round 1】パリで再び熱戦開幕
『2024UCIトラックチャンピオンズリーグ』の開幕地に選ばれたのはパリ。2022年大会から3年連続でパリ郊外のサン=カンタン=アン=イブリーヌにある「Vélodrome National」にて第1ラウンドが実施される。
本ベロドロームは、『パリ2024オリンピック』自転車トラック種目の開催地にも選ばれている競技場。2024年8月初旬に、4年に一度の栄冠を懸け世界トップの選手が熱戦を繰り広げる。そのわずか約3ヶ月後に同じ場所で再び決戦の火蓋が切られるのだ。
マチルド・グロ「私のホームバンク」
マチルド・グロ(フランス女子短距離選手)コメント
「2023年シーズンでは、パリ2024オリンピックへの準備に専念するため、やむをえず同年のチャンピオンズリーグへの出場を見送る決断をしました。私のホームバンクで2024年のチャンピオンズリーグが開幕することを心から嬉しく思っています。
チャンピオンズリーグは私のお気に入りの大会です。2024年シーズンに良いパフォーマンスを発揮し、チャンピオンズリーグへまた出場できることを願っています」
【Round 2・3】オランダ初上陸
パリで開幕を迎えた『2024トラックチャンピオンズリーグ』はオランダに移動。『2024UECヨーロッパ選手権トラック』も開催されたアペルドールンの「Omnisport Apeldoorn」にて第2・第3ラウンドが実施される。
チャンピオンズリーグがオランダで実施されるのは今回が初。しかしアペルドールンでは2011年・2018年に世界選手権トラックが開催されているなど、国際大会の実施実績は十分だ。
さらに「Omnisport Apeldoorn」はチャンピオンズリーグで最も輝かしい成績を収めているハリー・ラブレイセンの本拠地。ラブレイセンが母国ファンの前で3冠を飾った『2024UECヨーロッパ選手権トラック』の時のように、より一層の盛り上がりが期待される。
ハリー・ラブレイセン「トラック競技を始めるきっかけを創る」
ハリー・ラブレイセン(オランダ男子短距離選手)コメント
「4年前の開幕当初から、母国ファンの前でチャンピオンズリーグに出場する夢を思い描いていました。夢が現実となりとても興奮しています。
2024年シーズンの詳細を聞いた時、モチベーションが更に上がりました。オランダの若い世代に感動を伝え、トラック競技を始めるきっかけを創っていきたいです」
【Round 4・5】チケット完売のロンドンで閉幕
フィナーレは4年連続、イギリス・ロンドンの「Lee Valley Velopark」。例年通り、第4・第5ラウンドが2日連続で実施される。
昨シーズンは、観戦チケットが事前に完売したほどの人気を誇るロンドンでの最終戦。オリンピックイヤーでの開催が更なる盛り上がりを後押しするだろう。チケットの売れ行きにも要注目だ。
ケイティ・アーチボルド「忘れられない瞬間を」
ケイティ・アーチボルド(イギリス女子中長距離選手)コメント
「これまで何度も素晴らしい大会に出場してきましたが、どんな時でも私にとってロンドンは特別な開催地です。私にとっても4年目となる2024大会。出場を果たし、忘れられない瞬間を更にたくさん刻んでいきたいです」