2024年6月15日、静岡県三島市のサントムーン柿田川で、自転車トラック日本代表内定選手たちが参加した壮行会が実施された。

「行ってらっしゃい!」「頑張って」など多くの声援をもらい、大盛況となったイベントのレポートをお届けする。

静岡からパリへ

”静岡からパリへ”と詠って静岡県三島市のサントムーン柿田川(ショッピングモール)で実施されたイベントには太田海也、窪木一茂、梶原悠未など日本代表内定メンバーが11人集まり、お昼時の時間を「ジャック」した。

また、壮行会には5月29日に就任したばかりの鈴木康友知事も会場に来訪し、激励の言葉を贈った。

鈴木康友 静岡県知事, トラック日本代表内定選手壮行会, サントムーン柿田川

鈴木康友 静岡県知事

皆さんの健康や趣味の助けになれたら

選手を代表して挨拶を述べたのは窪木一茂選手。

窪木一茂, トラック日本代表内定選手壮行会, サントムーン柿田川

窪木一茂

このような素敵な会を開いて下さり、誠にありがとうございます。静岡県の皆さんに良い報告ができるように全力を出してきたいと思います。

僕たちは今、伊豆ベロドロームを拠点に日々練習しているため、生活の拠点は静岡です。トラックナショナルチームは、とても運が良いことに地元の人たちから食材や水、様々なサポートをしていただいて日々の練習に励むことができています。皆さんのお陰で、今大会はチームとして5種目への出場できます。その中でも男女のチームパシュート、男子のマディソン、この3種目では日本人として初となるオリンピック出場の権利を得ることができました。

窪木一茂, KUBOKI Kazushige, JPN, 男子マディソン, MEN'S Madison, 2024トラックネーションズカップ ミルトン, 2024 UCI TRACK NATIONS CUP Milton, Canada

今回の大会はTEAM JAPANとして、ここまでサポートして下さった恩を結果や挑む姿勢で見せる場だと考えています。結果が付いてくれば申し分ありませんが、この場で話したことや、実際のレ―スでの自分たちの姿が少しでも皆さんの心の中に残り、自転車競技を通じて皆さんの趣味や健康作りの助けになれればと思います。

皆さんに何か感じてもらえることを届けられるように、パリ大会では全力で挑みたいと思います。

長迫「準備が全て」
梶原「平常心」

ここからはイベント内での選手たちへの質問、そしてそれぞれの回答をご紹介していこう。

「オリンピックという普段とは異なる環境で、力を発揮するコツは?」と問われたのは長迫吉拓選手と梶原悠未選手。

長迫吉拓, トラック日本代表内定選手壮行会, サントムーン柿田川

長迫吉拓

「大きな大会、小さな大会を問わず、同じことをします。日々のトレーニング、日々の私生活から大会へと準備できるかだと思います。もちろん大会の中には特別なエネルギーがあり、それで緊張すると思うのですが、ネガティブに思うエネルギーをどうポジティブに変えていけるか、それもあります」

梶原悠未, トラック日本代表内定選手壮行会, サントムーン柿田川

梶原悠未

「平常心。この一つです。いつも通り、いつもの大会と同じようにオリンピックも戦います。スタート前にサポートして下さる皆様の笑顔を思い出して、メダルを持ち帰って笑顔と一緒に写真を撮りたい。その一心でスタートラインにつきます」

太田海也「好きなことが集約されているのが自転車競技」

「アスリートになろうと思ったきっかけは?」の質問に答えたのは、太田海也、橋本英也、今村駿介、そして小原佑太の4人。

太田海也「寝るのが好きで、健康的な物を食べるのも好き。でも身体を動かすのが一番楽しいと思っていて、好きなもの全てを活かせるのは何かと考えたとき、一番近いのがアスリートでした。自分の好きなことをたくさん集めたのがアスリートだと言えます」

橋本英也「実は、小さい頃は運動が苦手。ですが自転車は最初から速くて、自転車に乗っていることも自然に好きになりました。自転車に乗っていたら気づいたら自転車のアスリートになっていましたね。

自転車はスポーツでありながら移動の手段でもあります。シガラミのない自由な空間があり、それでいて練習にもなるので、とても自分に合っている。素晴らしい仕事をさせてもらっていると思っています」

今村駿介, 2024パリオリンピック 自転車トラック競技日本代表候補選手発表記者会見

今村駿介

今村駿介「小さい頃から運動が好きで、サッカーや野球、水泳など様々なスポ―ツを全力で楽しんできました。負けず嫌いで、どんなスポーツをするにしても負けたくないという気持ちでやってきた結果、今、自転車に乗っています」

小原佑太, トラック日本代表内定選手壮行会, サントムーン柿田川

小原佑太

小原佑太「(橋本)英也さんと同じく、自転車競技そのものがすごく好きなんです。競技は高校から始めましたが、始めた当時は怪我が多くて思ったような結果を出すことができませんでした。

でも高校最後のレ―スが終わった時に『ここで終わるのはもったいない、まだ続けたい』という気持ちが強くあった。両親に相談したところ大学に行っても続けられるなら続けて良いと後押ししてもらい、そこから『自転車競技のプロを目指して頑張っていこう』と思ったのがアスリートを目指したきっかけです」

橋本「1つ1つ目の前のレ―スを経て、気付いたらオリンピックへ」

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