トラック日本代表内定選手壮行会を実施

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橋本「1つ1つ目の前のレースを経て、気付いたらオリンピックへ」

それでは、オリンピックを目指したきっかけはなんだったのだろうか?同じ4選手が回答した。

太田海也「高校時代にボート競技をやっていた時から、オリンピックはぼんやりと目指していました。ボート競技での出場は一度は諦めたのですが、次の道として自転車を始めるとどんどん成長できて……『オリンピックを目指す』というよりは、一つ一つの大会を一生懸命乗り越えていった結果がオリンピックに繋がったのだと思います」

橋本英也「2015年くらい、リオオリンピック(2016)のタイミングで『目指そう』と思いました。そこまでは、ゲームで言うとラスボス的な位置がオリンピックでしたね。目の前のレースをこなしていき、一個のレースを行い、次ぎのグレードのレースを行い、気づいたら目の前にあった。競技を始めた時からオリンピックに出たいという感じではありませんでした」

今村駿介「高校1年生から自転車競技を始めましたが、3年生の時のジュニア世界選手権ポイントレースで優勝することができました。そこからオリンピックがぼんやりと見えてきたと思います。

自転車トラック競技においては、4年に1回のオリンピックが最高峰の舞台。どの世界選手権よりもかける想いやエネルギーが強くて、同年に開催される世界選手権とオリンピックではパフォーマンスに大きな違いがあるほどです。オリンピックを観た時に、『やっぱりオリンピックで勝ちたい、オリンピックで勝ってこそ本物だ』と感じたので、今は目標の途中にいるところです」

小原佑太「2019年からナショナルチームに所属させていただき、東京オリンピックに出た先輩方の背中を見ながら練習してきました。オリンピックでのメダル獲得のためにどれほど頑張っているのかを見てきて、その背中がカッコ良かった。『自分もそういう人になりたい』と思ってから、オリンピックに出てメダルを獲ることが目標になりました」

今村「毎日を全力で」
小原「好きなことを全力で」

最後にはアスリートを目指す子どもたちへのメッセージを伝える。

太田海也「いつか皆さんが一緒の舞台で戦える日が来ることを心待ちにしております。僕もいっぱい筋肉を鍛えて待っています!よろしくお願いします」

橋本英也「アスリートは毎回レースで勝って負けて、本当に喜怒哀楽を楽しめる職業だと思っています。たぶん引退したらこんな感情を持つ仕事は無いと思うので、ぜひぜひ子どもたちには、アスリートを目指すきっかけがあれば選択肢の一つとして考えてもらえれば嬉しいです』

 

今村駿介「僕は今、毎日全力で1日1日を過ごしています。スポーツだけではなく、習い事だったり、学校だったり、どんな些細なことでも全てに全力を注ぐということが大事だと思います。そういった積み重ねが、今持っている目標へ少しずつ近づいていくことだと思うので、全力で挑んで下さい』

小原「難しいとは思いますが、僕自身、自分の好きなことを続けてきた結果が今なので、皆さんも自分の好きなことを全力で頑張って下さい」

おかわりの太田海也選手

……と、いい感じに締められたと思ったら、まさかの太田海也選手のおかわりコメントが発生。

太田海也, トラック日本代表内定選手壮行会, サントムーン柿田川

おかわりしてもいいですか?の瞬間

太田「さっきは全然頭が回っていませんでしたので、もう一度説明させて下さい(笑)
僕がアスリートを目指した時は22歳くらいでした。その時は競技のスタートが遅くなったことだとか、今から挑戦して皆に追いつけるか?とか、不安がたくさんありました。

もし今、そういった不安を持っている子どもたちも、一歩踏み出せば絶対良い未来が待っています。何事も遅いということはありませんので、しっかり頑張って一歩を踏み出してください」

イベントでは地元伊豆で活躍するパワフルキッズのチアリーディング、パワフルキッズによる応援色紙の贈呈、応援メッセージが書かれた国旗の贈呈、子どもたちによる質問、直前にはワットバイクチャレンジなども行われ、満員となった会場は大いに盛り上がった。

自転車競技を通じて人々が一つになり、力を生んでいく。オリンピックに向けて日本代表内定選手たちが、また一つ大きなサポートを得る機会となった。