オリンピックポイントを獲得できる対象大会のラストとなる2024ネーションズカップ第3戦カナダ・ミルトン大会。日本チームは男子チームパシュートで惜しくもメダル獲得を逃す4位の活躍を見せた。日本チームの活躍をレポートする。
男子チームパシュート
現地の4月12日、大会初日のプログラムが実施された。
この日に実施されたのは男子チームパシュート。全12チームが出場し、日本史上初となるこの種目でのパリ五輪出場に向けて日本チームもエントリーした。日本からは出走順に今村駿介、橋本英也、兒島直樹、窪木一茂の布陣。香港のメダル獲得メンバーの松田祥位から今村駿介へと変更してオリンピックポイント獲得の最終へと臨む。
大会前の日本のオリンピックランキングは5位。この種目はオリンピックランキング上位10か国がオリンピックへの出場権を得るため、日本は出場権獲得をほぼ確定させている。今大会は様々なテストの意味での参戦となった。
予選:5位で通過
予選は8位までが1回戦へと進出する。日本は12チーム中11番目に出走し、3分54秒013のタイムでフィニッシュ。全体の5位で1回戦進出を決めた。トップはイギリス(3分47秒097)。2位はカナダ(3分51秒157)、3位はベルギー(3分51秒442)。
1回戦:最後に強さを見せる日本チーム
ホームとバックに分かれて走る対戦となった1回戦。予選5位の日本チームは予選8位のアメリカとの対戦。
レースは序盤から日本が僅かながらにリードする形でスタートする。中盤まではほぼ互角で進む両者のレースだが、残り4周を切って窪木が前に出ると、橋本と兒島を引き連れてペースを上げていく。一方でアメリカはペースをキープしたものの、日本との差がどんどんと終盤になって開いていってしまう。
レースは窪木が日本チームを最後まで引き連れてアメリカチームを突き放しフィニッシュ。最後にアメリカと3秒差をつける3分52秒268を記録し、全体の4位のタイムで3位決定戦へと進出を決めた。
3位決定戦:今村と橋本のエリミネーション出走が影響
3位決定戦は予選4位、1回戦3位と、日本チームをここまで上回るタイムで走ってきたフランスとの対戦。3位決定戦の20分ほど前には男子エリミネーションが実施され、これに今村と橋本が出場した。
いざスタートした3位決定戦。レースは序盤から大きくフランスがリードしていく展開。
最初の1kmで日本に2秒ほどの差をつけると、2km通過時におよそ3.5秒。日本との差を大きく広げていく。3km通過を前に日本を捕らえたフランスチームは、相手を追い抜く形で勝負を決めた。
なお、このレースは日本チームが追い抜かれて終わったため、タイムは残らなかった。
決勝も追い抜きで決着
イギリスとベルギーの対戦となった決勝。このレースも日本が出場した3位決定戦と同じように、序盤からイギリスが飛ばしていき3km通過を前にベルギーを追い抜いて決着。
優勝はイギリスチーム、2位にベルギー、3位がフランス、日本は最終結果を4位とした。
順位 | 選手名 | 所属 | タイム | |
1位 | イーサン・ハイター ダニエル・ビッガム イーサン・バーノン オリバー・ウッド チャーリー・タンフィールド |
HAYTER Ethan Edward BIGHAM Daniel VERNON Ethan WOOD Oliver TANFIELD Charlie |
GBR | 追い抜き勝利 |
2位 | ツーア・デンス ティボー・ベルナルド ヨラン・ファングケット ノア・ヴァンデンブレンデン リンジー・ド ヴィルダー |
DENS Tuur BERNARD Thibaut van GUCHT Yoran VANDENBRANDEN Noah de VYLDER Lindsay |
BEL | |
3位 | トマ・ブダ トーマス・ドゥニス コランタン・エルメノー バレンティン・タベリオン ベンジャミン・トマ |
BOUDAT Thomas DENIS Thomas ERMENAULT Corentin TABELLION Valentin THOMAS Benjamin |
FRA | 追い抜き勝利 |
日本チーム(今村駿介、橋本英也、兒島直樹、窪木一茂)は4位。