女子チームパシュートで出場した日本チームは、ネーションズカップの最終戦となる第3戦で8位の結果を残し、オリンピック出場権を事実上確定させた。レースのレポートをお届けする。
女子チームパシュート
オリンピックポイントを獲得できる対象大会のラストとなる2024ネーションズカップ第3戦カナダ・ミルトン大会。大会は4月12日から14日の3日間開催される。現地の4月12日には初日が行われた。
大会の開幕種目は女子チームパシュート。全13チームが出場し、この種目で日本史上初となるパリ五輪出場に向けて日本チームもエントリーした。日本からは池田瑞紀・水谷彩奈・内野艶和・垣田真穂(隊列並び順)がチームを組む。普段は梶原悠未が第1走となるが、今大会は出場していないため、水谷彩奈を入れての新たな布陣となる。
現世界チャンピオンチームのイギリス、強豪国のイタリア、ドイツ、カナダ、フランスがレギュラーメンバーを揃えて参戦。オセアニアの強豪が参加しなかったもののレベルの高いレースが期待された。
この種目はオリンピックランキング上位10か国がオリンピックへの出場権を得る。現在6位の日本は11位の中国(590ポイント差)にポイントで逆転されない限り出場権を得ることが出来るため、日本と中国の順位差が今大会の注目となる。
予選:日本は8位で通過 中国は7位
予選は8位までが1回戦へと進出する。13チーム中、日本は8番目に出走。レースがスタートすると池田がスピードを上げていく。池田‐水谷‐内野‐垣田の順でローテーションしながら走っていくと、中盤の2kmを越えたところで水谷が離脱。残りの2kmを3人で走っていく。最後まで隊列を崩すことなく走った日本のタイムは4分26秒318。5チームを残し、暫定3位で予選突破を決めた。
その後は残り5チームが全て日本のタイムを上回ったため、日本の予選順位は8位。中国は7位の結果となった。
1回戦
1回戦はホームとバックに分かれての対戦。日本の相手は予選5位のドイツ(予選4分15秒421)。予選の持ちタイムが10秒以上異なる、強豪との対決となった。
レースがスタートするとドイツが序盤から日本を追い上げていく。少しずつ差を詰めていくドイツは、残り2周を前にして日本を捕らえると勝利を確定させた。
通常は追い抜かれた時点でレースは終了となるが、ドイツは順位決定戦への勝ち上がりを懸けたタイムを目指し、一方の日本も1秒でも速いタイムを目指してレースを続行。結果としてドイツのフィニッシュタイムは4分12秒106。日本は予選から6秒上げる4分20秒869でフィニッシュ。ドイツは全体の5位、日本は8位となった。
日本が気にしなければならない中国は、相対するアメリカに負けたもののフィニッシュタイムは4分19秒498。日本を1つ上回り、最終順位は7位。UCIからの正式決定を待たなければならないが、日本はパリ五輪出場の切符をほぼ確定させる結果となった。
なお決勝結果は以下の通り。
順位 | 選手名 | 所属 | タイム | |
1位 | ケイティ・アーチボルド ジェシカ・ロバーツ ジョシー・ナイト アンナ・モリス ミーガン・バーカー |
ARCHIBALD Katie ROBERTS Jessica KNIGHT Josie MORRIS Anna BARKER Megan |
GBR | 4:10.193 |
2位 | エリサ・バルサモ キアラ・コンソーニ マルティーナ・アルジーニ ヴィットーリア・グアッツィーニ マルティーナ・フィダンザ |
BALSAMO Elisa CONSONNI Chiara ALZINI Martina GUAZZINI Vittoria FIDANZA Martina |
ITA | 4:16.601 |
3位 | クララ・コッポニ バレンタイン・フォルタン マリオン・ボラス マリエ・ネット |
COPPONI Clara FORTIN Valentine BORRAS Marion le NET Marie |
FRA | 4:10.272 |