2024UCIトラックネーションズカップ第2戦、男子チームパシュートで日本(松田祥位/橋本英也/兒島直樹/窪木一茂)が銀メダルを獲得。
オリンピック出場のための”オリンピックポイント”が獲得できる大事なレースで、2021年の香港大会(当時は銅メダル)以来3年ぶりとなるネーションズカップでの表彰台を得る結果となった。レースのレポートをお届けする。
男子チームパシュート
2024UCIトラックネーションズカップ第2戦、香港大会は3月15日に開幕。初日には男子チームパシュートの予選から決勝までが行われた。
3月12日時点の日本のオリンピックランキングは5位(6330ポイント)。チームパシュートは4月15日に締め切られる通称”オリンピックランキング”で10位までのチームが出場枠を獲得する。
現在ボーダーラインにいる10位はベルギー(5675ポイント)で、大差をつけている日本はオリンピック出場枠獲得に向けてポジティブな状況。今大会は日本が世界とどこまで戦えるのか、その点に注目が集まった。
オリンピックランキングはトップからニュージーランド、イタリア、オーストラリア、デンマーク、日本の順。
※大会で優勝すると1600ポイント獲得。獲得ポイントは順位によって変わり、以下の通り。
2位:1440
3位:1280
4位:1200
5位:1120
6位:1040
7位:960
レースは予選⇒1回戦⇒メダル決定戦の勝ち上がりとなった。
この種目に出場したのは11チーム。日本はアジア選手権で試していた布陣で、並び順は松田祥位/橋本英也/兒島直樹/窪木一茂として臨む。
予選3位の好スタート
予選5組目に出走となった日本チーム。
松田がいつも通りにチームのスピードを上げていき、2km過ぎで離脱。残る3人のフィニッシュタイムは3分52秒997。それまでの1番時計を更新し、残る強豪国の結果を待つ。
その後、ニュージーランド、デンマークが日本のタイムを上回り、日本は予選3位で1回戦へと駒を進めた。
オリンピックランキング1位を撃破 銀メダル以上を確定 アジア新&日本新
1回戦は予選2位、そして現在オリンピックランキング首位のニュージーランドとの対戦。このレースに勝てば金メダル決定戦へと進む。
レースはスタートから日本がトップギアに入れいき、最初の1kmをリードする展開。しかしその差はコンマ1秒にも満たない僅差だった。2km通過時はニュージーランドが逆にリードを奪う。ほとんど同時に2kmを通過した両チームは後半戦へ。
シーソーゲームとなったレースは3km通過時に再び日本が僅差のリードを得ると、残り3周を前に日本チームの集団先頭に出たのは窪木。
窪木がチームのスピードをぐんぐん引き上げていき、そのまま橋本、兒島を引き連れてゴールラインへ。最後はニュージーランドを突き放してのフィニッシュとなり、タイムは3分48秒127。それまでの日本記録だった3分50秒381を2秒ほど更新。加えて1回戦トップのタイムで決勝進出を果たした。
隊列が崩壊 しかし価値ある銀メダル獲得
決勝はデンマークとの対戦。日本の1回戦のタイムは3分48秒127、デンマークは3分48秒490。同レベルの両者のレースとなった。
レースはスタートからデンマークがリードしていく展開。序盤のリードは僅かだったが、中盤に向けて日本との差が更に開いていき、苦しい展開となる。
日本の背中が見えてくるほどに迫ってくると、日本チームは隊列が崩壊して追いつかれてしまう。フィニッシュを待たずにデンマークが日本を追い越してレースは終了。優勝はデンマークチーム。2位は日本、3位はオーストラリアとのライバル関係を制したニュージーランドという最終結果となった。
順位 | 選手名 | 所属 | タイム | |
1位 | トビアス・ハンセン ロビン・スキーヴィル ジュリー・レス フレデリック・マドセン |
HANSEN Tobias SKIVILD Robin LETH Lasse MADSEN Frederik |
DEN | |
2位 | 兒島直樹 橋本英也 窪木一茂 松田祥位 |
JPN | OVL | |
3位 | キャンベル・スチュワート トーマス・セクストン キーガン・ホーンブロー ジョージ・ジャクソン |
STEWART Campbell SEXTON Thomas HORNBLOW Keegan JACKSON George |
NZL | 3:51.664 |