2024年2月29日、オランダの女子スプリンターであるシェーン・ブラスペニンクスが自身のSNSで競技引退を発表した。シェーン・ブラスペニンクスは心臓発作からの復帰を果たし、『東京2020オリンピック』女子ケイリンで金メダルを獲得した選手だ。

本記事では選手としての実績を振り返りつつ、本人コメントとともにシェーン・ブラスペニンクスの引退についてお伝えしていく。

シェーン・ブラスペニンクス略歴

1991年生まれのオランダ女子短距離選手。

幼少期から自転車に慣れ親しんでいたシェーン・ブラスペニンクスは、ジュニア時代からトラック競技の国内強化指定選手として活躍。

エリートデビュー後も大陸選手権などで好成績を残し、『2015世界選手権トラック』ではケイリンで銀メダルを獲得。翌年のリオ2016オリンピックへの出場も有力視されていた。

心臓発作を乗り越えオリンピック金メダリストへ

しかし同年、ブラスペニンクスを襲ったのは心臓発作。リオオリンピックへの出場はもちろん、選手としての継続も危ぶまれてしまう(参考:BBC)。

苦しい期間を経て復帰を果たしたのは2016年。リオオリンピックには補欠として参加し、同年11月のトラックワールドカップ(現ネーションズカップ)ではメダルも獲得。心臓発作を乗り越えて、選手キャリア続行を決断した。

その後も世界選手権をはじめ大舞台での表彰台獲得を経験。ロリーヌ・ファンリーセンらとともにオランダ女子短距離を牽引し、2021年には自身初の「正選手」としてのオリンピックを迎える。

2021年8月の東京オリンピック。念願の初出場となった大舞台でエルレス・アンドリュース(現ケイリン世界チャンピオン)らを相手にケイリン種目にて優勝。心臓発作から約6年越しの金メダルを獲得した。

その後も同年のヨーロッパ選手権での2冠達成や、2022年のネーションズカップでのメダル獲得など好成績を残し続けたが、2024年2月29日に引退を発表した。

「十分やりきった。悔いはない」

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