アジア選手権トラック2024。2月23日には女子個人パシュートが行われ、垣田真穂がシーソーゲームとなった決勝を制して金メダルを獲得。エリート参加2年目にして個人種目で初のアジア頂点の座を得た。
女子個人パシュート
女子の個人パシュートは3kmを走ってタイムを競う種目。途中で反対側からスタートする相手を追い抜けば勝ちとなるため「個人追い抜き」とも呼ばれる。参加はアジア各国から9人。日本からは去年この種目で銅メダルを獲得した垣田真穂が出場した。
レースは予選を走り、1位と2位が決勝、3位と4位が3位決定戦へと回る2本制。
垣田は予選レースをザラ・フセイン(UAE)と対戦する形でスタート。
圧倒的なスピード差で相手との距離を詰めていく垣田。周回を重ねていくと相手に追いついてしまうが、2人が衝突し、両者共に落車となってしまった。本人曰く「集中し過ぎて前が見えていなかった」とのことだ。
幸いにも大きな怪我がなく、再走が許されてのタイムは3分36秒820。予選トップとなったチョウ・メンハン(中国:3分36秒167)に次ぐ2位のタイムで決勝進出を果たした。
自分のミスで、追突してしまった選手には申し訳ないことをしました。ごめんなさい。
救済していただいたからには最後まで全力で走ります。ご迷惑ご心配おかけして申し訳ございません。 https://t.co/bLTfq8yoT2— 垣田真穂 (@maaaaaaho1214) February 23, 2024
シーソーゲームを制した垣田が初V
決勝はホーム側にチョウ・メンハン(中国)、バック側に垣田となってレースがスタートする。
序盤にリードを得たのはチョウ。僅かながらも垣田より速いタイムで周回を重ねていく。しかしペースを一定にして走る垣田は中盤に向けて少しずつ挽回すると、2km時点で逆転に成功する。
レースはこのまま垣田がリードしていくかと思われたが、すぐに再びチョウが逆転。しかし終盤になってペースを崩さなかったのは垣田で、チョウが少しずつ遅れてくると再度逆転、そしてタイム差を広げていく。リードを守った垣田が最終的に先着し、3分32秒232の好タイムで優勝した。
エリート個人種目のアジア選手権制覇は垣田真穂にとって初。予選の落車を乗り越えての王座獲得を果たした。
2023年大会は予選でのタイムにより3位決定戦へと回ったが、決勝では優勝者を含めての1番時計を記録するなど、実力を発揮したにも拘わらず結果が伴わなかったことあったため、去年の雪辱を果たす機会となった。
順位 | 選手名 | 所属 | タイム | |
1位 | 垣田真穂 | JPN | 3:32.232 | |
2位 | チョウ・メンハン | ZHOU, Menghan | CHN | 3:34.266 |
3位 | リナタ・スルタノバ | SULTANOVA, Rinata | KAZ | 追い抜き勝利 |