『2023アジア選手権トラック』の男子ポイントレース。兒島直樹が驚異的なスタミナとスピードでレースを支配し、圧倒的な勝利を遂げた。1周追い抜きをして特別に20ポイントを得た回数は6回。兒島の驚きのレース内容をお伝えする。

2023年6月17日、大会4日目に男子ポイントレースが実施された。男子ポイントレースはトラック120周、30km。12回のポイント周回で積み上げた獲得ポイントで順位を競う。去年の王者ヨセフ・ミルザ アル モハマディ(UAE)を含め、この種目には13人がエントリーし、日本からはポイントレースに照準を当てている兒島直樹がアジアトップをかけて臨んだ。

ラップ×6回 無双状態の兒島直樹

オープニングアタックはディミトリ・ブチャロフ(ウズベキスタン)。1周追い抜き(※以降「ラップ」と表記)をするかと思われたが出来ずに集団へと吸収される。直後の1回目のポイント周回後に兒島がアタックし、あっという間に単独でラップを成功させ、一気に20ポイントを加算。幸先の良いスタートを兒島が切っていく。

残り80周を切って、2人の選手が逃げる中、兒島が後方の追走集団から先頭集団へ合流。そして70周のポイント周回を前に再度ラップをして更に20ポイントを加算する。ここまでで40ポイント以上を得ている兒島が、他の選手を突き放して単独トップでレースを展開していく。

残り50周を前に再びメイン集団から飛び出した兒島は逃げ集団に合流。3度目となるラップをして20ポイントを加算することに成功する。そして残り30周ではポイント周回で1着5ポイントを得て、更にラップ。まさかの4度目の集団追い抜きを成功させるが、驚きはこれで終わらなかった。

兒島は残り10周で更にラップを行い、優勝を決定付けると、残り7周を切って再び単独で加速していく。

信じられないことに、フィニッシュ前に更にラップを成功させた兒島が20ポイントを加算して、合計6回:120ポイントの荒稼ぎを実行した。加えてポイント周回でも加算していたため、最終獲得は133ポイント。

2位となったチャン・シーシェン(台湾:60ポイント)より2倍以上のポイントを稼ぎ、文字通りの大勝を収めて自身初のアジア選手権個人タイトルを得る結果となった。

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優勝:兒島直樹選手 インタビュー

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