ウクライナへの支援を継続

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ロシア・ベラルーシ選手への新たな救済措置

ローリン・ジェネスト Lauriane Genest (CAN), ケルシー・ミシェル Kelsey Mitchell (CAN), リウボフ・バソワ Liubov Basova (UKR), オレナ・スタリコワ Olena Starikova (UKR), エルレス・アンドリュース Ellesse Andrews (NZL), シェーン・ブラスペニンクス Shanne Braspennincx (NED), Women's Keirin Final 1-6 AUGUST 5, 2021 - Cycling : during the Tokyo 2020 Olympic Games at the Izu Velodrome in Shizuoka, Japan. (Photo by Shutaro Mochizuki/AFLO)

2022年3月1日以降、UCI国際カレンダーに登録された大会へ、出場が認められていなかったロシア・ベラルーシ国籍の選手。UCIは2023年2月3日、当2カ国の選手による出場機会を「厳しい条件のもとで設けていく」と発表。

今回その”厳しい条件”の具体的な内容が発表され、当2カ国選手による国際大会への出場が一部可能となった。

ロシア・ベラルーシ国籍の選手に対し、新たに設けられた救済措置とその条件は以下の通りだ。

「中立的な個人アスリート」のみ出場可能
◯ロシア・ベラルーシ国籍を持つ選手に対し、厳しい条件を設けた上でUCI国際カレンダーに登録された大会への出場を認める。

◯「中立的な個人アスリート」としての出場を希望する場合、UCIの定めた手続きを完了させなければならない。条件を満たした場合に限り、UCIより「中立的な個人アスリート」として登録される。

2023年6月1日から有効
◯「中立的な個人アスリート」として登録された選手は、2023年6月1日から国際大会へ出場可能となる。

◯2022年3月1日以降に(大会出場のために)他国で活動する選手として認められた者のステータスは、今後も維持される。

その他の条件
◯UCI国際カレンダーに登録された大会へ出場する場合、ロシア・ベラルーシ政府に関して、以下のような厳しい中立性が要求される

・ロシア・ベラルーシのいかなる軍事組織、国家保安団体との関与がないこと

・ロシア・ベラルーシに関連したエンブレム・名称・略称・旗・歌などのシンボルを使用しないこと

・言語・非言語にかかわらず、また口頭・文書にかかわらずウクライナでの戦争行為を支持しないこと

今後も継続される制裁

UCI World Cycling Center

Photo by Harold Cunningham/Getty Images

今回のUCIによる決定で厳しい条件の下、国際大会への出場が可能となったロシア・ベラルーシ選手。

しかし2022年3月1日当初より施行された以下の制裁は、今後新たな声明があるまで継続されていく。

・ロシア・ベラルーシのナショナルチームに対し、UCI国際カレンダーに登録された全ての大会への出場を禁ずる。

・UCI国際カレンダーには、ロシア・ベラルーシ国内で開催される大会は登録できない。

・ロシア・ベラルーシ国内のいかなる地域はUCIワールドカップおよびUCI世界選手権の開催地に立候補できない。

・ロシア・ベラルーシの国内選手権は、UCI国際カレンダーへ登録できない。UCI国際カレンダーに登録された大会では、ロシア・ベラルーシの国内チャンピオンジャージの着用を禁止する。

・いかなる自転車競技でも、ロシア・ベラルーシ国籍のチームによるUCIへの登録申請は認めない。

・ロシア・ベラルーシの企業・ブランドによるスポンサーシップを受けてはならない。ただしロシア・ベラルーシ政府と直接的または間接的な関与がないと判断された場合、且つ当2カ国の戦争行為から利益を得ていないと判断された場合に限り、例外的にスポンサーシップを認める可能性がある。

・ロシア・ベラルーシに関連したエンブレム・名称・略称・旗・歌などのシンボルの使用を禁止する。

・ロシアもしくはベラルーシの国籍を持つ選手のうち、その他の国の国籍を持っており、2022年3月1日時点で選手国籍をロシア・ベラルーシ以外へ変更した選手に対しては、UCI国際カレンダーに登録された大会へ出場する上で制限を設けない。