男子短距離
男子短距離の金メダルはオランダが独占。個人3種目では『2022世界選手権トラック』の金メダリストと同じ結果となった。
前回大会(2022年)では1周200mのベロドロームが使用されたことから、チームスプリントのみへの出場となったオランダ男子短距離チーム。オリンピック基準の1周250mトラックで開催された本大会で見事完全制覇を果たした。
スプリント
現世界チャンピオンのハリー・ラブレイセンが優勝。マテウス・ルディクとの決勝を2本先取で勝利し、大陸チャンピオンジャージも獲得した。
3位には前回大会でも銅メダルを獲得したライアン・エラルが、ミカイル・ヤコフレフとの勝負を制し、2年連続の表彰台を獲得した。
男子スプリント リザルト
選手名 | 国名 | ||
優勝 | ハリー・ラブレイセン | LAVREYSEN Harrie | オランダ |
2位 | マテウス・ルディク | RUDYK Mateusz | ポーランド |
3位 | ライアン・エラル | HELAL Rayan | フランス |
チームスプリント
優勝チームは前回大会同様のオランダ。最強オレンジ軍団の男子チームスプリントは、2022年ごろから若手のタイマン・ファンルーンが加わった4人体制となっている。
3人制のチームスプリントに4人体制で挑むことで、連携に伴う難易度やトレーニングへの労力が増すものの、予選から決勝までを1人分多い体力で戦うことができ、終盤戦でも好タイムが期待できる。
またタイマン・ファンルーンのような若手選手には、経験を積み上げる絶好の機会。オランダの勢いは増すばかりだ。
2位と3位は前回大会から逆転が起き、イギリスが決勝へ進出し銀メダルを獲得。前回2位だったフランスは3位決定戦でドイツに勝利し、銅メダルを手にした。
男子チームスプリント リザルト
国名 | 選手名 | タイム | ||
優勝 | オランダ | ジェフリー・ホーフラント ハリー・ラブレイセン ロイ・バンデンバーグ タイマン・ファンルーン |
HOOGLAND Jeffrey LAVREYSEN Harrie van den BERG Roy van LOON Tijmen |
42.325 |
2位 | イギリス | ジャック・カーリン アリスター・フィールディング ハーミッシュ・タンブル ジョセフ・トルーマン |
CARLIN Jack FIELDING Alistair TURNBULL Hamish TRUMAN Joseph |
43.565 |
3位 | フランス | ティミー・ジリオン メルビン・ランデルニュー セバスチャン・ビジエ |
GILLION Timmy LANDERNEAU Melvin VIGIER Sebastien |
43.332 |
ケイリン
スプリント同様、現世界チャンピオンのハリー・ラブレイセンが優勝。
2位にはパトリック・ライコフスキが入賞。スプリントで銀メダルを獲得したマテウス・ルディクとともに、ポーランドを牽引する選手だ。3位はジェフリー・ホーフラント。
4位にはエリートデビューしたばかりのマッティア・プレドーモがランクイン。イタリアは中長距離の強豪国だが、その中で頭角を示しつつある短距離の若手選手。新たな風を吹き込む存在となりそうだ。
男子ケイリン リザルト
選手名 | 国名 | ||
優勝 | ハリー・ラブレイセン | LAVREYSEN Harrie | オランダ |
2位 | パトリック・ライコフスキ | RAJKOWSKI Patryk | ポーランド |
3位 | ジェフリー・ホーフラント | HOOGLAND Jeffrey | オランダ |
1kmタイムトライアル
現世界チャンピオンのジェフリー・ホーフラントが優勝。世界選手権同様、唯一の58秒台をマークし、堂々の金メダルに輝いた。
2位には世界選手権で銅メダルを獲得したアレハンドロ・マルティネス チョロが入り、0.091秒の差でフィニッシュしたマキシミリアン・ドルンバッハが2年連続の3位に輝いている。表彰台に登った全員が1分切りを果たし、ハイレベルな大会であることを示した。
『2023ネーションズカップ』全3戦では実施されない1kmTT。次なる主要大会での決戦は8月の世界選手権となる。
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男子1kmTT リザルト
選手名 | 国名 | タイム | ||
優勝 | ジェフリー・ホーフラント | HOOGLAND Jeffrey | オランダ | 58.203 |
2位 | アレハンドロ・マルティネス チョロ | MARTINEZ CHORRO Alejandro | スペイン | 59.687 |
3位 | マキシミリアン・ドルンバッハ | DORNBACH Maximilian | ドイツ | 59.778 |
女子短距離
女子短距離では、個人・団体の全4種目をドイツが2連覇。各表彰台のトップには前回大会と同じメンバーが並ぶ結果となった。
2位・3位にはイギリス・オランダ・フランスが入賞を果たし、この4ヵ国によってメダルが独占された。
その他『2022世界選手権トラック』でスプリントを制したマチルド・グロ(フランス)がメダルを逃すなど、競争力の高さが窺える大会となった。
スプリント
前回大会で4位に終わったリー ソフィー・フリードリッヒが優勝。
2位には主にチームスプリントでタイトルを獲得してきたポーリン・グラボッシュが続き、銀メダル獲得を果たした。
マチルド・グロとの3位決定戦を制したソフィー・ケープウェルが銅メダルを獲得している。
女子スプリント リザルト
選手名 | 国名 | ||
優勝 | リー ソフィー・フリードリッヒ | FRIEDRICH Lea Sophie | ドイツ |
2位 | ポーリン・グラボッシュ | GRABOSCH Pauline Sophie | ドイツ |
3位 | ソフィー・ケープウェル | CAPEWELL Sophie | イギリス |
チームスプリント
現世界チャンピオンであり、前回大会の覇者でもあるドイツチームが優勝。台頭しつつある若手のアレッサ カトリオナ・プロップスターを加えた4人体制で挑み、唯一の46秒台を記録。新たな4人体制がより洗練されれば、自身らが持つ世界記録の更新も期待できそうだ。
世界選手権にて銅メダルを獲得したイギリスが2位、前回大会で銀メダルを獲得したオランダが3位となった。
女子チームスプリント リザルト
国名 | 選手名 | タイム | ||
優勝 | ドイツ | リー ソフィー・フリードリッヒ ポーリン・グラボッシュ エマ・ヒンツェ アレッサ カトリオナ・プロップスター |
FRIEDRICH Lea Sophie GRABOSCH Pauline Sophie HINZE Emma PROPSTER Alessa-Catriona |
46.865 |
2位 | イギリス | ローレン・ベル エマ・フィヌカン ケイティー・マーシャン ソフィー・ケープウェル |
BELL Lauren FINUCANE Emma MARCHANT Katy CAPEWELL Sophie |
47.639 |
3位 | オランダ | キーラ・ランベリン ステフィー・ファンデルピート ヘッティ・ファンデヴォウ |
LAMBERINK Kyra van der PEET Steffie van de WOUW Hetty |
47.431 |
ケイリン
ケイリンにて世界選手権2連覇を達成中のリー ソフィー・フリードリッヒが、ヨーロッパ選手権でも2年連続優勝。大会3枚目の金メダルを獲得した。
2023年のイギリス国内選手権にて4冠を制覇した若手選手のエマ・フィヌカンが2位。ドイツのエマ・ヒンツェが3位でメダル獲得。上位3人の差はわずか0.1秒台という、ハイレベルな戦いとなった。
女子ケイリン リザルト
選手名 | 国名 | ||
優勝 | リー ソフィー・フリードリッヒ | FRIEDRICH Lea Sophie | ドイツ |
2位 | エマ・フィヌカン | FINUCANE Emma | イギリス |
3位 | エマ・ヒンツェ | HINZE Emma | ドイツ |
500mタイムトライアル
500mTTの金メダルに輝いたのは、前回大会を制したものの『2022世界選手権トラック』で2位に終わったエマ・ヒンツェ。意地の2連覇を成し遂げた。
2位には現世界チャンピオンのタキ マリー ディヴィン・クアメが入賞。前年(2022)ではU23大会に出場し、同種目で優勝を果たした若手選手。アルカンシェルに続く大陸チャンピオンジャージ獲得とはならなかったが、既に表彰台の常連になりつつある注目選手の1人だ。
チームスプリントにて2大会連続のメダル獲得に貢献しているヘッティ・ファンデヴォウが、銅メダル獲得を果たした。
『2023ネーションズカップ』全3戦では実施されない500mTT。次なる主要大会での決戦は8月の世界選手権となる。
女子500mTT リザルト
選手名 | 国名 | タイム | ||
優勝 | エマ・ヒンツェ | HINZE Emma | ドイツ | 32.947 |
2位 | タキ マリー ディヴィン・クアメ | KOUAME Taky Marie Divine | フランス | 33.390 |
3位 | ヘッティ・ファンデヴォウ | van de WOUW Hetty | オランダ | 33.554 |