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ポイント3:国内選考を勝ち抜いた選手が出場

最後のポイントは「選手たちは1年かけて世界選手権への準備をしてきた」ということ。
「1年かけてトレーニングし、この大会に向けて仕上げてきた」。
……それだけでなく、1年かけて「誰が世界選手権に出るか」の国内選考を勝ち抜いた、という側面も持つ。
ナショナルチームに入っていれば誰でも世界選手権に出られるわけではない。世界選手権の枠は限られており、特定の大会で優勝する*か、1年間の大会で良い成績を残してコーチ陣にアピールし、出場選手として選ばれる必要がある。実力はあるが、大会での成績は振るわない……そういう選手は残念ながら選考から外されてしまうこともある、シビアな世界だ。
※大陸選手権で優勝すると、自動的にその種目において直近の世界選手権への出場枠が与えられる(大陸枠)
※世界選手権で優勝した場合も、自動的にその種目において次回の世界選手権への出場枠が与えられる(世界選手権者枠)
日本はもちろん、世界中の選手たちが同じように「1年を勝ち抜いて」この大会に出場する。そしてこの大会で活躍することが、ゆくゆくはパリオリンピックへの出場にも繋がってゆく。世界だけでなく、日本国内の選手たちでさえライバルであるこの戦いは、己の選手人生を左右するまさしく「負けられない戦い」なのだ。
世界選手権は10月12日より、フランスにて

2022年10月12日〜16日にかけ、フランス・サン=カンタン=アン=イブリーヌにて開催される『2022世界選手権トラック』。選手たちがこの大会にかける思い、大会の重要度を踏まえつつ、楽しんでいただければ幸いだ。
More CADENCEでは現地より大会結果をレポートする予定。