伊豆ベロドロームで開催の『2022全日本選手権トラック』。大会最終日となる8月29日、男女の個人パシュート種目が実施され、男子では窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)が大会記録を2回更新する好タイムで優勝。女子は古山稀絵(チーム楽天Kドリームス)が日本チャンピオンとなった。
個人パシュートとは?
男子は4km、女子は3kmで行われる種目。2選手が同時にスタートし、相手を追い抜くかタイムで勝れば勝利となる。なお、予選はタイムトライアルとなる。
日本記録 | 大会記録 | |
男子(4km) | 4:14.751(今村駿介・2021年) | 4:15.889(窪木一茂・2019年) |
女子(3km) | 3:33.740(梶原悠未・2019年) | 3:33.740(梶原悠未・2019年) |
男子個人パシュートエントリーリスト
選手名 | チーム名 |
山本哲央 | チームブリヂストンサイクリング |
松田祥位 | チームブリヂストンサイクリング |
今村駿介 | チームブリヂストンサイクリング |
兒島直樹 | チームブリヂストンサイクリング |
窪木一茂 | チームブリヂストンサイクリング |
橋本英也 | チームブリヂストンサイクリング |
中里仁 | Rapha Cycling Club |
貝原涼太 | 宇都宮ブリッツェン |
竹下寛人 | 東邦大学 |
山田拓海 | 早稲田大学 |
大仲凜功 | 早稲田大学 |
原田裕成 | シエルブルー鹿屋 |
男子には12人がエントリー。予選で窪木が4分14秒465を記録し、日本記録更新を達成。それに続いたのは今村の4分16秒985。この2人が決勝戦に進出することとなった。3位決定戦は4分20秒805の橋本、4分25秒294の大仲。
決勝戦
窪木vs今村となった決勝。レースは序盤から窪木がリードしていく。時間が経つごとに窪木はその差をさらに広げていき、残り1kmを前にして今村の背中が見える程となる。
残り1周、追い抜き成功なるかと思われたところでフィニッシュラインを踏破し、半周のリードでフィニッシュ。
窪木の決勝タイムは4分13秒297。すでに予選で日本記録を更新していたが、決勝戦でさらに記録を更新することとなった。
3位決定戦
レースはスタートから大仲がハイスピードで飛ばしていく展開。一方で橋本は淡々と同じペースで走っているため、序盤は大仲がリードする。しかし大仲のペースが落ちていくと、橋本が逆転、そして一気に大仲に追いついてしまう。追い抜き成功判定により橋本の3位が決定した。
窪木一茂選手コメント
Q:2回の日本記録更新での優勝でした。
成長を感じることができたので、まずは素直に嬉しいです。決勝では「勝つ」よりも1周を14秒台で周りきることを目標としていました。監督にもそのことは伝えて「タレてきたら諦めるから」と言ってあったんですが、案外タレなくて。そう思いながら残り4周を迎えて、今村選手が見えてきて、もう1回頑張った感じでした。
でもやはり、4分一桁(4分10秒以下)の壁は厚いですね。とはいえしっかり練習すれば見えてくると思いますし、来年は一桁を狙っていきます。
Q:今回は5種目に出場しましたが、ターゲットとしているのはどれだったのでしょう?
今回は出場メンバーのほとんどがナショナルチームメンバーで、普段から一緒に練習しているため手の内がわかっています。だからレース種目で勝つよりは、個人パシュートで日本記録、4分一桁を出すことを目標としてきました。