男子中長距離
男子中長距離ではニュージーランドが全4種目を制覇。イングランド・ウェールズ・スコットランドらのイギリス勢やオーストラリアなどの選手が、銀・銅メダルを獲得する結果となった。
個人パシュート
2022年のオセアニア選手権にて個人パシュートを含む5冠を達成したアーロン・ゲイトが3冠を達成。個人パシュートでは予選にて「4分7秒129」で大会記録を更新し、金メダルに輝いた。また、同大会にて実施された個人ロードレースでも優勝を果たし、大会全体としては4冠達成。30歳を超えてもなお、活躍し続けている選手だ。
選手名 | 国名 | 決勝タイム | ||
優勝 | アーロン・ゲイト | Aaron Gate | ニュージーランド | 4:07.760 |
2位 | トーマス・セクストン | Thomas Sexton | ニュージーランド | 4:12.179 |
3位 | コーナー・リーヒー | Conor Leahy | オーストラリア | 4:09.311 |
チームパシュート
個人パシュートの金・銀メダルに輝いたアーロン・ゲイトとトーマス・セクストンを擁するニュージーランドチームが、決勝にて「3分47秒575」の大会新記録を樹立し優勝。
そしてロード・トラック両競技にて世界トップレベルの活躍をみせている、イーサン・ハイター率いるイングランドチームが銀メダルを獲得。
同じくイングランドチームのダニエル・ビッガムは、イーサン・ハイターも所属するUCIワールドチーム(ロード)「INEOS Grenadiers」のエンジニアスタッフとして働きながら、個人パシュートの現イギリスチャンピオンでもある選手だ。
2022年8月19日にはUCIアワーレコードに挑戦することも発表されている。
国名 | 選手名 | 決勝タイム | ||
優勝 | ニュージーランド | アーロン・ゲイト キャンベル・スチュワート ジョーダン・カービー ニコラス・ケルゴゾウ トーマス・セクストン |
Aaron Gate Campbell Stewart Jordan Kerby Nicholas Kergozou Tom Sexton |
3:47.575 |
2位 | イングランド | ダニエル・ビッガム イーサン・ハイター イーサン・バーノン チャーリー・タンフィールド |
Dan Bigham Ethan Hayter Ethan Vernon Oliver Wood Charlie Tanfield |
3:49.584 |
3位 | オーストラリア | ジョシュ・ダフィー グレアム・フリズリー ジェームス・モリアティー コーナー・リーヒー |
Joshua Duffy Graeme Frislie James Moriarty Lucas Plapp Conor Leahy |
3:50.403 |
スクラッチ
スクラッチを制したのはニュージーランドの若手選手、コービン・ストロング。
22歳ながらもUCIワールドチーム「Israel – Premier Tech」に所属しロードでも活躍する傍ら、「2020世界選手権トラック」ではポイントレースを制している選手。両競技での活躍に期待したい。
続く銀メダルに輝いたのはジョン・アーチボルド。現女子オムニアム世界チャンピオンのケイティ・アーチボルドとは兄妹関係にあたる選手だ。
選手名 | 国名 | ||
優勝 | コービン・ストロング | Corbin Strong | ニュージーランド |
2位 | ジョン・アーチボルド | John Archibald | スコットランド |
3位 | ウィリアム・ロバーツ | William Roberts | ウェールズ |
ポイントレース
3冠を達成したアーロン・ゲイトに続き、銀メダルを獲得したのは同じくニュージーランドのキャンベル・スチュワート。
東京2020オリンピック男子オムニアムでは銀メダルを勝ち取っており、UCIワールドチーム「Team BikeExchange – Jayco」に所属しロードでも活躍する選手だ。
3位には、ネーションズカップ第1戦(グラスゴー)にてオムニアムを制したオリバー・ウッドが続いた。
選手名 | 国名 | ポイント | ||
優勝 | アーロン・ゲイト | Aaron Gate | ニュージーランド | 45ポイント |
2位 | キャンベル・スチュワート | Campbell Stewart | ニュージーランド | 38ポイント |
3位 | オリバー・ウッド | Oliver Wood | イングランド | 35ポイント |
女子中長距離
個人パシュート
個人パシュートを制したのは、2022年の国内・大陸選手権でともに3冠以上を達成したブライオニー・ボサ。決勝にて「3分18秒456」の大会新記録を樹立した。
2位にはネーションズカップ第2戦(ミルトン)にて個人パシュートを制したメーブ・プルーフが続いた。
選手名 | 国名 | 決勝タイム | ||
優勝 | ブライオニー・ボサ | Bryony Botha | ニュージーランド | 3:18.456 |
2位 | メーブ・プルーフ | Maeve Plouffe | オーストラリア | 3:27.122 |
3位 | ネア・エバンス | Neah Evans | スコットランド | 3:25.050 |
チームパシュート
「4分12秒234」で大会記録を更新したオーストラリアチームが優勝。
銀メダルに輝いたニュージーランドチームではブライオニー・ボサに加え、短距離種目で3冠を達成したエルレス・アンドリューも出走。
オリンピックにて金メダル通算5枚を獲得してきた、ローラ・ケニー率いるイングランドチームが銅メダルとなった。
国名 | 選手名 | 決勝タイム | ||
優勝 | オーストラリア | ジョージア・バーカー ソフィー・エドワーズ クロエ・モーラン メーブ・プルーフ |
Georgia BAKER Sophie EDWARDS Chloe MORAN Maeve PLOUFFE |
4:14.605 |
2位 | ニュージーランド | ブライオニー・ボサ ミケイラ・ドルモンド エルレス・アンドリュース |
Bryony BOTHA Emily SHEARMAN Michaela DRUMMOND Ellesse ANDREWS |
4:18.434 |
3位 | イングランド | ジョシー・ナイト ローラ・ケニー マドレイン・リーチ ソフィー・ルウィス |
Josie KNIGHT Laura KENNY Maddie LEECH Sophie LEWIS |
4:19.841 |
スクラッチ
スクラッチを制したのはローラ・ケニー。長年の活躍により、夫であるジェイソン・ケニーとともにイギリス王室から勲章を叙勲したスター選手。
このスクラッチでの優勝についてローラ・ケニー本人は、2022年初旬に強いられた手術の影響により落ち込んでいた結果とモチベーションを復活させるきっかけになったと、大会後に話している。
参照:Olympics.com
選手名 | 国名 | ||
優勝 | ローラ・ケニー | Laura KENNY | イングランド |
2位 | ミケイラ・ドルモンド | Michaela DRUMMOND | ニュージーランド |
3位 | マギー・コールズリスター | Maggie COLES-LYSTER | カナダ |
ポイントレース
チームパシュートの優勝メンバーでもあるジョージア・バーカーが金メダル2枚目を獲得したポイントレース。
UCIウィメンズワールドチームの「Team BikeExchange – Jayco」に所属し、ロードでも活躍しているジョージア・バーカーは、同大会内で実施された個人ロードレースでも優勝しており、大会を通して3冠達成となった。
選手名 | 国名 | ポイント | ||
優勝 | ジョージア・バーカー | Georgia BAKER | オーストラリア | 55ポイント |
2位 | ネア・エバンス | Neah EVANS | スコットランド | 36ポイント |
3位 | エルナド・キング | Eluned KING | ウェールズ | 32ポイント |
世界選手権での活躍に要注目
以上本記事では、イギリスにて開催された『バーミンガム 2022コモンウェルスゲームズ』から自転車トラック競技のリザルトをご紹介してきた。
複数種目でメダルを獲得する選手も見ることができた今大会。10月中旬に控える『2022世界選手権トラック』での活躍にも要注目だ。
コモンウェルスゲームズを含め、各選手の1年間の活躍を振り返りながら、2022年の世界一になる選手を予想してみてほしい。