8月5日、東京オリンピック自転車トラック競技4日目。この日行われた男子オムニアムに日本代表の橋本英也が出場。メダル獲得を目指し世界の強豪たちと戦ったが、力及ばず15位という成績に終わった。優勝は、順位によるポイントを累計する3種目までを1位、3位、2位とし、最終種目のポイントレースでも順調にポイントを伸ばしたイギリスのマシュー・ウォールズだった。

オムニアムとは

オムニアムは、1日を通して距離の長い集団レース4種目を行い、その総合成績を競う混成競技。スピード、持久力、戦術、そして展開を読む力といった、自転車競技者としての総合力が求められる。

勝者を決める方式は、まず3種目まで各種目の成績によって与えられるポイント(1位40ポイント、2位38ポイント、3位36ポイント……)を積み重ねる。そしてその合計ポイントを持ち点として最後のポイントレースを行い、一番多くのポイントを手にした選手が勝者となる。

オムニアムで行われる4種目は以下の通り。

第1種目 スクラッチ

男子は10km・女子は7.5kmを走りフィニッシュ順位を競う。

第2種目 テンポレース

男子は10km・女子は7.5kmを走り、5周目から始まるポイント争いで順位を決める。毎周1位でフィニッシュラインを通過すれば1ポイント。集団を抜け出し1周追い抜くことに成功すれば20ポイントが与えられる。

第3種目 エリミネーション

2周ごとに最後尾でフィニッシュラインを通過した選手が除外(エリミネート)される。最後まで残った選手から順に順位付けされる。

第4種目 ポイントレース

男子は25km・女子は20kmを走り、獲得ポイントの合計点を競う。オムニアムのポイントレースは、3種目目までの順位によって得たポイントを持ち点としてスタート。これに10周回ごとのスプリント周回で得られる20ポイントと、集団を1周追い抜くことで得られるポイントの合計でオムニアムの勝者を決める。

スプリント周回のポイントは1位~4位に対して5ポイント、3ポイント、2ポイント、1ポイントが割り振られ、フィニッシュ周回では各ポイントが倍になる。

参加選手は20人。その中には、2020年世界チャンピオン、フランスのベンジャミン・トマ、リオオリンピックの優勝者、イタリアのエリア・ビビアーニ、2019年の世界選手権優勝者、ニュージーランドのキャンベル・スチュアートなど、世界で実績のある強豪選手たちが顔を揃えた。

第1種目スクラッチ

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