1回戦
届くか山﨑?
1回戦、山﨑の相手は予選22位のダニエル・ロチュナ(ポーランド)。
山﨑は後ろから攻める形となるが、ロチュナがゆったりとしたぺースから残り1周を前に一気にペースを上げると山﨑との間隔が大きく開く。5~6車身離されたところから追いかける山﨑。
届くかどうか難しい距離だったが、驚異的な加速を見せた山﨑が最終ストレートに入りギリギリでロチュナを捕らえて先着。2回戦進出を決めた。
小原vs寺崎の日本人対決
日本人対決となってしまった小原と寺崎。
寺崎が前、小原が後ろでスタートしたレース。残り1周半で小原が仕掛けると寺崎の前へと出るが、バンク上部を走る引き続き走る小原。残り1周を切ってから、バンクの傾斜を利用して一気にスパートして先行体制へと入る。
寺崎は外から仕掛けていき、最終コーナーでは両者がほぼ横並び状態となる。最終ストレートでも横並びは変わらず2人がほぼ同時にフィニッシュ。
写真判定の結果小原が先着し、2回戦へと駒を進めた。
2回戦 予選上位の相手に快勝の日本勢
山﨑は予選6位のニック・ワメス(カナダ)との対戦。ワメスが前、山﨑が後ろでお互いがスタンディングで止まるような仕草を見せるほどゆっくりとレースは進む。
残り2周となるところで前に出たのは山﨑。ワメスはバンクの上部に上がり、最終周回に入る前にバンクを駆け降って勢いをつけて一気に加速する。
しかし内側から攻めようとしたワメスを山﨑がしっかりと進路を塞ぎ、最終周回に入ると山﨑が一気に加速していく。外から攻めてくるワメスを山﨑が寄せつけずに先着。ベスト8進出を果たした。
小原は予選5位のサンドル・サロンタイ(ハンガリー)と対決。
前で走る小原がサロンタイとの距離を保ちつつバンクの上下に動いていく。最終周回に入ると小原が傾斜を利用して加速しスプリント体制に入る。
後ろからサロンタイが追いかけるが、小原に並びかけることは出来ず。小原が逃げきって準々決勝進出を果たした。
準々決勝
山﨑vsマテウス・ルディク
ここからは2本先取で勝ち上がることが出来る準々決勝。山﨑の相手は新型コロナの流行前に深谷知広と数々のデッドヒートを繰り広げた予選3位通過のマテウス・ルディク(ポーランド)。
ルディクが前でゆっくりと両者が半周するが、山﨑が1周したところで前に出る。前の山﨑とルディクの距離は1車身ほど開き、お互いが加速していく。最終周回に入ると山﨑との距離を保ったままルディクがバンク上部に上がり、勢いをつけて山﨑を捕らえにかかり、4コーナーでは山﨑をかわして先着。
2本目は最初から山﨑が前で加速していく。再び1車身ほど開けて山﨑をマークするルディク。勝負は最終周回に入り、山﨑がバンク上部から駆け下ろしてスピードを上げていくが、ルディクも同じような動きで山﨑を追う。
2コーナーを抜けるとフル加速したルディクが3コーナーで並びかけ、最終コーナーで山﨑をかわしてフィニッシュ。ルディクがストレートで山﨑を下して準決勝へ進んだ。
小原vsジャック・カーリン
小原の相手となったのは東京オリンピック銅メダルのジャック・カーリン(イギリス)。レースは残り2周、小原が前でバンク上部に上がったところをカーリンがすかさず内側から加速し、外側のフェンスに向けて小原にプレッシャーをかけていく。
残り1周半でカーリンが傾斜を利用しスプリントを開始。小原は後ろから追い、最後にはカーリンに並びかけるが、僅かに届かず。
2本目、今度は小原が先行し、スピードを付けて最終周回へ。逃げる小原だったが、最終コーナーでカーリンに捕らえられて、カーリンが準決勝進出を決めた。
決勝 ホーフラントがガス欠でリチャードソンの勝利
決勝はマシュー・リチャードソン(オーストラリア)とジェフリー・ホーフラント(オランダ)の対決。1本目は僅差の戦いとなったがリチャードソンが制し、2本目はホーフラントがガス欠となり、最終周回では失速。大差でリチャードソンが頂上決戦を制し、自身初のネーションズカップ個人タイトルを獲得した。