「どうしよう」と思いながら走った

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これから「一目置かれる存在」になるか

エリア・ビビアーニ VIVIANI Elia, ITA, Elimination, Men's Omnium, 2022 Track Nations Cup, Glasgow, Great Britain

エリア・ビビアーニ(イタリア)

話は変わりますが、エリミネーションでは落車して4位になりましたが、その種目の優勝はイタリアのエリア・ビビアーニでした。食事のテーブルがイタリアと隣だったのですが、その日の夜は、イタリアチームはわいわい楽しそうに過ごしてました。

その次の日にマディソンで日本が2位、イタリアが3位になって、また同じように夜の食事のテーブルが隣だったのですが……イタリアチームは黙り込んでいました。向こうからしたら3位なんて考えられないことなんです。

僕はイタリアにいたことがあるし、彼らの考え方も多少はわかります。やっぱりアジア人に負けたのって結構悔しいんですよね。

Q:ということは今後は意識はされそうですね。

されると良いです。ベルギーのレースでも日本が2位だったし、今村も優勝したし、他の選手も善戦していました。ネーションズカップでは女子も優勝したし……そういうことで位置付けが上がると良いなと思います。

Q:先ほどおっしゃっていた「前で走ることを容認される」のようなことですね。

そうですね。マークされるようになったとしても、そうすれば逆に自分のペースで仕掛けられる。そういう利点もあると思います。

Q:今回こういう結果を出して、これ以降欲が出ちゃいそうですよね。

脇が甘くてやらかしちゃいそうですね(笑)

マディソンにおける役割分担

窪木一茂 KUBOKI Kazushige, 今村駿介 IMAMURA Shunsuke, JPN - Japan, Men's Madison, 2022 Track Nations Cup, Glasgow, Great Britain

Q:ちなみに窪木・今村ペアだと、どっちがスプリント担当みたいな役割分担はあるんでしょうか?

今村がスプリント、僕がその前の位置取りという感じです。第1戦では途中まで上手く行うことができたのですが、途中から僕がスプリントになりました。

レースの中では何周も走っていくうちにズレていっちゃうんです。とはいえ2人ともスプリントはある方なので、「どっちでやっても良い」と事前に話し合っていました。なので問題はなかったです。

Q:遠征出発前のインタビューで「競輪で培ったスピードが」という話をしていましたが、実際戦ってみて通用すると感じましたか?

感じました!

仕掛けるタイミングの上手さが出たのかなと思います。周りのスピードが掛かりきっていない時に仕掛けるとか、自力で駆けるとか。そういう部分の力は前よりついたと思います。1回スプリントしたからと言ってそこで力尽きるということもなく、何度か仕掛けることができる。伊豆での練習で思ったのですが、回復力も上がっています。

(橋本)英也もグラスゴーで「マディソンを頑張る」と意気込んでくれたので、ワンチャン狙っていきたいです。

橋本英也 Eiya Hashimoto, Men's Team Pursuit, 2022 Track Nations Cup, Glasgow, Great Britain

橋本英也

Q:橋本選手とのペアでは、役割はどうなりますか?

英也はどっちでも良いって言ってくれているし、僕もどっちでも大丈夫かなと思います。英也も本気を出したらスプリントが全然いけるのですけれど……多分僕がスプリントになる気がしますね。

Q:ともあれ、これでマディソンで戦うことに希望が見えてきましたね。

そうですね。その辺りも視野に入れて強化を進めてほしいですし、チームパシュートも、もうちょっとタイムを上げて、望みがあると思ってもらいたいです。

Q:違うペアでも結果が出せると、日本チームとしてもとても良いですよね。

はい。頑張ります。

日本時間入り UCIネーションズカップ第2戦スケジュール