飛躍の年となった2021年
Q：2021年、インカレチームパシュート優勝、オムニアム優勝、Jプロツアー優勝、全日本トラックチームパシュート優勝、オムニアム優勝……などなど、たくさんの優勝のあった好成績の1年でした。ご自身としては、去年1年はどんな1年でしたか？
自分でも「飛躍の年になったな」と思う1年でした。それに関して大きかったのが、ナショナルチームに入ったこととチームブリヂストンサイクリングに入ったことです。
ブリヂストンに入ったことでJプロツアーに参加することができました。最初の方はついていくことで精一杯だったのですが、徐々に慣れていき、レースを任されたところで勝つことができました。すごく良かったと思います。
トラックに関しては、今までは全日本選手権の表彰台にも上がったことがなかったんですが、表彰台に何度か上がれたし、オムニアムで優勝することができたのが大きかったです。
これまでは学連のレースに出ることが多かったのですが、違う環境で成果が出せたことは、自信に繋がっています。
Q：この好成績は、チームに入って練習が変わったことが大きいのでしょうか？
そうですね。ナショナルチームに所属したことによって毎日の練習を指示してもらうようになりました。個人に合ったメニューをコーチが指示してくれるので、すごくレベルアップに繋がっています。
大学の練習はただただロードに乗り込んで、自分でメニューを考えて自分でやる、という感じ。ナショナルでは「今この時期にはこの力を伸ばした方が良い」と時期的に分けていたりして、自分に不足しているところにフォーカスしたトレーニングがたくさん指示されます。すごく良いなと思います。
Q：今「ここを伸ばしたい」と思っていることはなんですか？
スピードと、パワーの最大値を上げることです。全力で踏んだ時に出るパワーが周りの選手に比べ少し低いので……これは体重が軽いってこともありますが、トラック種目だと大きく差が出てしまう部分なので、スピードとパワーを向上させることが優先事項かなと思っています。
Q：では逆に「これは得意」という部分は？
インターバルの能力ですかね。ポイントレースなどでは他の選手より多くもがけるし、レース終盤になっても落ちずに力を発揮できていると思います。そこはちょっと優れている部分かなと思います。
Q：そうなると、一番得意な種目はポイントレース？
そうですね。これまでもずっとやってきているので、好きだし、得意だなと思います。
Q：ではパリオリンピックに出るとして、なんの種目で出るのが一番嬉しいですか？
オムニアムですね。レース種目で出たいのでそれが第一希望です。競争率は高いですが（笑）
学生のうちに成し遂げたいことは？
Q：4月で大学4年生となりますが、学校との兼ね合いはどのようにしてるんでしょうか？
今は春休みなのですが、そろそろ授業が始まってきます。でももう必要な単位数も少ないので、オンラインで受けられる授業だけを取っていこうかなと思っています。去年もオンライン中心で授業を取っていたので、学校にも全然通わずにトレーニングとの兼ね合いを取っていました。
※取材は3月末に実施しました。
Q：学生ラストの年となりますが、学生の間に成し遂げたいことは？
「学生の間にナショナルAチームに上がりたい」というのが目標だったのですが、叶っちゃったんですよね。次の目標は……全日本選手権のオムニアムで2連覇したいし、個人パシュートで4分20秒を切りたい。これは去年更新された学連記録なのですが、更新したいですね。
Q：学連記録は学生のうちしかできませんもんね。
そうですね。競技以外で言うなら、何か資格を取りたいなと思います。資格をひとつも持っていないし、取ろうとしたこともないから、そういう経験もありだなあって。簿記かFP（ファイナンシャルプランナーの略）か、お金に関する資格を取りたいです。
あと新型コロナの状況次第ではありますが、旅行にも行きたいです。でもなかなかタイミングが合いませんね……
Q：学生っぽいですね（笑）お金系の資格なのはどうしてですか？
お金に関してはみんな不安だと思うし、これから先重要なことかなと思うので。そういう知識を持っていることは将来に役立つと思うし、スポーツをしながら別の道も見えてきたらいいな、という感じです。
Q：じゃあ資格が取れたら、Twitterなどでぜひ報告してください。
はい（笑）
全日本選手権トラック2021
今年も有観客で開催していただきありがとうございました
観客の皆さんの前で走ることでとても力強く走ることができました！
結果としては
団抜き、オムニアム優勝
マディソン、ポイントレース2位
個抜き5位エリミネーション8位今年一年とても成長することができました！ pic.twitter.com/p7o7U3N0XZ
— 兒島 直樹 (@naoki__kojima) December 13, 2021
Q：兒島選手のTwitterの更新がマメで、インタビュー前に過去の成績を調べるにあたってとても助かったんです。SNSは割と好きだったりしますか？
いや、そんなでもないです（笑）Twitterは一応誰に見られても良いような運用をしていますが、Instagramに関してはプライベートのことを上げる個人的なアカウントがあります。
Q：大学卒業後は自転車一本ですよね。
はい。ナショナルチームに所属して活動し、パリの後にまたどの道を選ぶか考えようかなと思っています。ロスオリンピックを目指す道もあるし、競輪にいく道もあるし、自転車以外の道もありえるし。まだ2年あるので、その中で考えていこうかなと思っています。
