トラックチームポイントは何のために必要なの?

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UCIポイントを獲得できる大会とは?

先ほどご紹介した「UCIランキング」は、選手の出場した大会、順位によって選手やチームに割り当てられる「UCIポイント」を基につけられたもの。

トラック競技において、UCIポイントを獲得できる大会は以下の通り。世界選手権・オリンピックがより多くのポイントを獲得できる大会で、国内で行われるような大会は獲得ポイントが少ない。

獲得UCIポイント
が高い順
UCIの認める大会 出場可能なチーム形態 ポイントを反映できるチーム 出場条件・出場枠分配方法
1 オリンピック 各国オリンピック選手団 選手が所属する
ナショナルチーム ・トラックチーム両方
IOCとUCIの規定による。
東京オリンピックの出場枠は、世界・大陸選手権、ワールドカップでの獲得UCIポイントを基準に各国に割り当てられた。
1 世界選手権 ナショナルチームのみ 選手が所属する
ナショナルチーム ・トラックチーム両方
別途、大陸選手権の優勝者には大陸枠が与えられる。
2 ネーションズカップ ナショナルチーム
上位5位のトラックチーム
エントリーしたチームのみ UCIポイントを250ポイント以上保有する選手のみ。
3 大陸選手権 ナショナルチームのみ 選手が所属する
ナショナルチーム ・トラックチーム両方
出場枠は各国連盟により平等に割り当てられる。
4 クラス1 ナショナルチーム
トラックチーム
選手が所属する
ナショナルチーム ・トラックチーム両方
各大会による。
5 クラス2 ナショナルチーム
トラックチーム
その他のチーム(大学など)
選手が所属する
ナショナルチーム ・トラックチーム両方
各大会による。
5 国内選手権 ナショナルチーム
トラックチーム
その他のチーム(大学など)
選手が所属する
ナショナルチーム ・トラックチーム両方
各国連盟による。

トラックチームランキング上位なら……

さて、この表で「2番目にポイント獲得が高い」大会として挙げている「ネーションズカップ」。2021シーズンにスタートしたばかりの大会で、年間全3戦のシリーズで実施される国際大会だ。

この大会への出場条件のひとつが「それぞれの種目における、トラックチームランキング上位5位であること」。

つまりトラックチームランキングで上位を獲得しておけば、他の選考基準(ナショナルチームとしての出場枠など)から漏れてしまったとしても、トラックチームの出場枠でネーションズカップに出場できるということ。

2021年のネーションズカップ(香港)の前に鈴木奈央選手に話を伺った際、こんなやりとりがあった。

Q:国際大会でオムニアムに出るのって、もしかして初めてですか?

鈴木:そうです、いつもは梶原悠未選手が出ていたので。

従来ならば「ナショナルチーム」のみで出場エントリーしていたため、日本から女子オムニアムに出場できる選手は1人のみだった。しかし2021年、チーム楽天Kドリームスに所属していた鈴木選手はチーム楽天Kドリームスとしての枠を使い、オムニアムに出場することができた。

国内大会などに積極的にエントリーし、計画的にUCIポイントを積み上げ、トラックチームランキング上位に入ること。それが選手の活躍の場を広げることへ繋がっていくのだ。

ネーションズカップ、そしてその先へ

トラックチームランキングで上位に入ることで、ネーションズカップに出場することができる。そしてネーションズカップでUCIポイントを獲得し、より上の大会(世界選手権やオリンピック)への出場枠を得ていく。

「より多くの選手に大会出場のチャンスを与えること」を目的のひとつとして設立された、トラックチームの制度。トラックチームとして成績を残すことが、選手のチャンスを広げていくのだ。

ちょっとややこしいUCIポイントの制度を、今回は「トラックチームランキング」に焦点を当ててご紹介した。UCIランキングは随時変動していくが、この記事をきっかけに、ランキングを見て「おっ、この種目では枠が増えそうだな」など、ワクワクするための一助となれば幸いだ。

より詳しく知りたい方はこちらの記事をチェック▼

【2022最新版】UCIトラックチームって何?ナショナルチームとの違い/ランキングや大会出場条件の違い