1kmTTという地獄
Q：2022年10月の世界選手権はパリ2024オリンピックの会場で行われます。走ったことはないですよね？
パリのベロドロームは初めてです。昨年の世界選手権では会場に慣れてなさすぎて1kmTTの時ふらふらしちゃったんです。慣れるためにも、是非とも行きたいです。
Q：1kmTT、終わった後の顔が最高ですよね！
楽しんでる！最低だ！(笑)
2021世界選手権での1kmタイムトライアル後、苦しさ満載の小原佑太
Q：ちなみに1kmTTを走った後の痛みを、小原選手的に表現するとどんな感じですか？
「延々と万力で足を締められてる」ですかね。回復するには時間に身を任せるしかないです。
世界選手権の時、1本目の後はなんとかローラーに乗ることができたのですが、2本目のあとは吐いて動けなくなりました。
※世界選手権は予選・決勝と2本での戦いとなる
その状態でジェイソン（・ニブレット短距離コーチ）に「自転車に乗って足を回せ！」って怒られて。スタッフの方に後輪を回してもらって強制的に足を回しました（笑）
Q：やっぱり1kmを1日に2本はきついですか？
そうですね、ムリです。全日本は1本だけなので「おかわりが欲しい（※注）」と言いましたが……ただの強がりです（笑）1日に2本走る苦しみを、みんなにも味わって欲しいですね。
※注：レース後に小原選手は「おかわりが欲しい」とインタビューで語っていました
2本やった後、その先を知っているので、他の種目で皆が苦しんでいるのを見ても「俺はもっと辛いのを知ってる……」となれたのは良かったですね。地獄を味わったおかげです。
Q：2本やるとして、1本目と2本目の間のリカバリーはどれくらい欲しいものなのでしょうか？
半日くらい欲しいですね。やるなら朝の2つ目くらいに予選をやって、その日の一番最後くらいで決勝をやるならどうにかなるかな……
世界選手権の時は朝の10時くらいに1本目、夕方6時くらいに2本目でした。空きすぎるとそれはそれで「ヤバイヤバイ来る来る」と心の余裕がなくなるんですよね（笑）
ヤンググランプリに勝利して
Q：2021年はヤンググランプリでの優勝で一年を締めることができました。この勝利の意味、位置付け、KEIRINグランプリを頂点とした時、ご自身の中での考えは？
う〜ん。気持ち的に特別なことは確かなのですが、自力でヤンググランプリのタイトルを獲ったわけでもなく、後ろで仕事したわけでもないので、なんとも言えないです。
Q：最後はラインのこともあると思いますが、仕掛けどころを待ちましたよね？観ていたこちらはヒヤヒヤしましたが……
坂井（洋）選手や（寺崎）浩平さんが上がってきているならば仕掛けようと思っていたのですが、誰もいなかったんです。待ちながら内をしゃくられる（バンクのイン側に入られる）のは仕方ないかなと思ったのですが、もしそうなっても大丈夫だとという気持ちでした。
Q：ヤンググランプリで賞金がきたと思いますが、使い道は？
いえ、全然。貯金に回しました。猫カフェに行くくらいです。そこだって、自分がいつも行ってるところは1時間1000円くらいなので……
Q：ナショナルチームだと競輪出走の本数が少ないということもありますよね。
例えばですが、松浦（悠士）さんは去年100回位走っています。ところが僕がデビューしてからの出走本数は130くらい。既にデビューから3年経ってしまっていますので……
